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「拒食症」を改善する栄養学的アプローチ

 

趣味筋肉
栄養学を学べる日本一の学校NNC・セミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋肉7年目、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

この記事を読むと分かること

  • 拒食症と過食症の違い
  • 拒食症の原因
  • 拒食症を改善する栄養学的アプローチ

 

「ごはんを食べると体重が増えてしまうんじゃないか?」

このように考えてしまい、ご飯が食べられない人は「拒食症」かもしれません。

 

拒食症は放っておくと、低栄養状態になり大変な事態になりかねません。

 

この記事では、拒食症の原因と栄養学的アプローチを紹介します。

 

最後まで読むことで、「ごはんを食べるのが怖い」という”不安を解消”できるはずです。

 

■拒食症と過食症の違い

 

「拒食症」と「過食症」は、嘔吐など近い症状が見られます。

これらをまとめて「摂食障害」とも言います。

 

拒食性(神経性食欲不振症)

→ 食事を少なくしすぎて”痩せすぎている”にも関わらず、体重の増加を恐れてしまい、低体重を維持しようとする症状のことです。

 

過食症(神経性過食症)

→ 大量に食べたことを後悔して、嘔吐や下剤の使用で食べたものを排出しようとする症状のことです。

 

◎摂食障害の特徴

 

摂食障害は、”女性”に非常に多い症状です。

※男性1:女性9(特に10代、20代)

 

また、食品へのこだわりが強い方他人からの目線が気になる方は、脂っこいものを食べない傾向にあり、摂食障害になりやすいです。

 

◎摂食障害の原因

 

摂食障害の原因は、様々な要因が考えられるため明確な”原因は不明”です。

 

摂食障害は歴史が浅いため、明確な原因を究明できていません。

 

摂食障害の症状が世界で認定されたのは、1970年代で日本では1960年以降に増加した疾病です。

 

うつ病・躁鬱などと同じ、近年の社会変化の中で顕在化してきた「近代病」になります。

 

◎文化的な要因が大きい?!

 

摂食障害の発症の原因は、文化的な影響が大きいとも言われています。

 

たとえば、田舎よりも都市部での発症が圧倒的に多いとかです。

※心理的ストレス、その他のストレスが原因と考えられる

 

■拒食症のリスクと原因

 

✓拒食症のリスク

  • 低栄養状態
  • 低血糖症状
  • 体毛が抜ける
  • 内臓機能の低下
  • 骨粗鬆症
  • むくみ
  • 無月経 など

 

拒食症を放っておくと、上記のような症状が起こるため、できる限り早めに改善したほうがいいでしょう。

 

◎拒食症の原因

 

拒食症の主な原因は、下記の”3つ”です。

 

①生物学的要因

→ 満腹中枢の異常、セロトニン分泌の乱れ

 

②心理的要因

→ 何かしらの心の病気

 

③社会的要因

→ 会社、人間関係のストレス

 

これらから言えることは、まずは”原因を特定”することが大事ということです。

 

■拒食症の改善のアプローチ

 

拒食症の改善方法は、下記の”2つ”です。

 

=========

①食事管理的なアプローチ

②体重増加メカニズムの教育

=========

 

①食事管理的なアプローチ

 

・血液データを元に考える

→ 鉄分不足、低血糖の場合は、血糖値が乱高下しないように低GIの糖質を徐々に摂る

 

・体重増加の期間を設ける

→ 基礎代謝・筋肉量が少ないため、1週間に300〜500gのペースで体重を増やす

 

まずは体を正常な状態に戻す
 ↓
数カ月間で適正体重の9割にする
 ↓
その体重を半年〜1年間維持して、適切な食事管理を身につける

 

・ホルモンの乱れを正常にする

→ ホルモンが乱れると食欲が乱れる

 

・酵素・補酵素・補因子の摂取(タンパク質・亜鉛・ビタミンB群など)

→ 満腹中枢と空腹中枢をコントロールする「レプチン・グレリン」の材料を摂取する

 

②体重増加メカニズムの教育

 

そもそも体重増加期が設けられないことには、拒食症は改善できません。

ですので、体重増加のメカニズムに関する教育が必要になります。

 

・カロリーの必要性

→ カロリーの必要性、メリット・デメリットを伝えることで、カロリーを摂るべき理由を理解させる

 

・体重=体型ではないと理解させる

→ 摂食障害の方は、理想の体型がある中で体重に対する執着が強い。理想の体型を作っている理由を理解してもらう(食事・トレーニング法・生活習慣など)

 

・体重増加への恐怖心の払拭

→ 体重増加が悪いことではないと理解してもらう

 

・食べたものが消化するまで時間がかかると理解する

→ お腹に残留物があるのは悪いことではない

 

拒食症の方の不満・不安はそれぞれ異なります。

そのため、ヒアリングで不満・不安を明確にすることが大事です。

 

しっかりとヒアリングをして改善方法を理由とともに伝え、考え方を少しずつ変えることが必要になります。

 

拒食症改善のポイント

食事管理・体重増加・体型に関する「教育」をすることが非常に重要!

 

■まとめ

 

今回は「拒食症」の原因と改善方法を紹介しました。

 

実際に、「体重が増えるのが怖くてご飯が食べられない」という方は多くいます。

そんな方は、原因を特定して栄養介入で早めに改善をしましょう。

 

「そもそも体重を増やすのが嫌」という方は、体重増加のメカニズムを学んでください。

体重増加のメカニズムを知ることで、ご飯を食べる恐怖感を無くすことができるでしょう。

 

◎要点まとめ

要点まとめ

✓拒食症の原因

①生物学的要因(食欲の乱れ)

②心理的要因(心の病気)

③社会的要因(ストレス)

✓改善アプローチ

①症状に合わせた適切な栄養介入

②体重増加のメカニズムの教育

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFメンズフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1.5万PV以上

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