コンテスト最終調整

【カーボアップの極意②】グリコーゲン超回復を最大化する方法【参考論文あり】

 

この記事を読むと分かること

・グリコーゲンの回復が重要な理由

・グリコーゲンの回復に必要な糖質量

・吸収効率を上げる方法

・1日に必要な糖質、三大栄養素の推奨量

 

趣味筋肉
栄養学を学べる日本一の学校NNC・セミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋肉7年目、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

「運動後の”糖質の摂取”が大事!!」

このようなことは、トレーニーなら百も承知だと思います。

 

しかし、『どれくらいの量・どの時間に・効率の良い方法』まで理解している人は少ないと思います。

 

この記事では、「運動終了直後の糖質摂取」と「カーボアップ」で、グリコーゲンの吸収率を最大化するための方法を徹底解説しています。

 

記事を読むことで、最も効率の良い方法で今後、糖質摂取・カーボアップを行うことができるようになるでしょう。

 

※参考論文のリンクも記載しておくので参考にしてください。

 

■グリコーゲン超回復を最大化する方法

 

筋肉や肝臓のグリコーゲンが十分に回復していない場合、エネルギー不足となり、パフォーマンスの低下・トレーニングの質の低下・糖新生(筋肉を分解してエネルギーにする)が起こります。

 

そのため、運動後はすみやかにグリコーゲンを回復させることが重要です。

 

◎グリコーゲン超回復に必要な「糖質」の量

 

アメリカスポーツ医学会(ACSM)による最新の「スポーツ栄養と競技パフォーマンスに関する公式声明」では、

 

体重1kgあたり”1.0〜1.2g”程度の糖質を”毎時間”摂取することが推奨されています。

※体重60kgの人なら『1時間に1回60〜72gの糖質を摂取』

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26891166/

 

これは、糖質の摂取量が1時間あたり1.0〜1.2g/kg程度のところで、筋グリコーゲンの回復率が最大になり、それ以上摂取しても効果を得られないためです。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/12617691/

 

1時間に1.0〜1.2g/kgの糖質の摂取は大変な作業になるので、吸収の”効率を上げる”必要があるでしょう。

 

◎グリコーゲン回復の「効率」を上げる方法

 

グリコーゲンの吸収効率を上げる方法は、

 

『タンパク質と一緒に摂取すること』です。

 

糖質に加えて、タンパク質”0.4g/kg/時”を同時に摂取することにより、糖質”0.8g/kg/時”であっても”1.2/kg/時”と同程度の筋グリコーゲンが回復することが報告されています。

 

これは、血中のインスリン濃度が関係しています。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10871568/

 

◎インスリンの分泌に関与しているのは糖質だけではない?!

 

「糖質」を摂取して血糖値が上がると、膵臓のβ細胞からインスリンが分泌されます。

 

また、「タンパク質」や「脂質」を摂取したときには、十二指腸や小腸から『GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)』『GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)』などの、消化管ホルモンが分泌されます。

 

これらは、膵臓のβ細胞に作用して、”高血糖時にインスリン分泌を促進”することが知られています。

※血糖値が低いときはインスリンは分泌されない。あくまでも”高血糖時においてのみ”作用する。

 

つまり、糖質と同時にタンパク質(脂質も含む)を摂取した場合には、インスリン分泌が増強され、筋グリコーゲンの回復が促進するということです。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/1601794/

 

◎運動終了直後の2時間が大事

 

1988年Ivy教授らの研究がグリコーゲンの回復の最も有名な研究です。

 

長時間の自転車運動を行い、運動直後”終了2時間後”それぞれに糖質を摂取させ筋グリコーゲンの回復率を比較しました。

 

結果は、”全く同じ量の糖質”を摂取させたにも関わらず、”運動終了直後”に摂取したグループは”終了2時間後”よりも、筋グリコーゲンの回復率が”2倍近く高かった”ことが明らかになっている。

 

つまり、グリコーゲンの回復を最大化したい場合は、運動終了直後、または運動中から糖質を摂取することが重要ということです。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3132449/

 

◎運動直後にグリコーゲンの回復率が上がる3つの理由

 

GLUT4によるもの

→ 筋肉の収縮によりGLUT4が活性化

 

血流量によるもの

→ 運動終了直後は”筋肉内の血流量”が多いため、その分、細胞内へ栄養が送り込まれやすくなる

 

小腸での吸収率アップによるもの

→ 運動終了直後では、消化・吸収能力、特に”胃から腸への排出速度”は低下するが、”小腸での糖の吸収効率”は安静時よりも高まる

 

◎効率が良いのは運動終了後30分以内?!

 

現在のところは、運動終了何分後まで吸収の効率が良いのか、明確になっていません。

 

国際スポーツ栄養学会(ISSN)による公式見解では、「運動終了後30分以内に摂取すべき」と記されています。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3132449/

 

しかし、最近の動物実験では、運動終了後30分では”すでに筋グリコーゲンの回復率が低下”している」ということも示唆されているので、もっと早い時間(運動中)から摂取すべきかもしれません。

 

参考論文:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3132449/

 

◎時間をかければ筋グリコーゲンは回復する

 

試合やトレーニングが”次の日以降”になる場合は、回復率が低下するものの、時間をかければ十分にグリコゲーンを回復できます。

 

そのため、無理をして終了直後に糖質を摂取する必要はありません。

 

運動終了直後の糖質摂取が必要な場面は、”連続して試合があるとき”です。

※毎日トレーニングを行う人は、運動終了直後(運動中)の糖質摂取は重要

 

■アスリートが1日に必要な『糖質』の推奨量

 

✔国際オリンピック委員会(IOC)の発表

 

◇トレーニング量別の「推奨”糖質”摂取量」

トレーニング量

 

体重1kgあたりの推奨”糖質”摂取量

軽め・少なめ

提供度の運動もしくは技術練習

3〜5g/kg/日

中程度

1日1時間程度の運動

5〜7g/kg/日

多い

1日1−3時間の中〜高強度の運動

6〜10g/kg/日

とても多い

1日4〜5時間の中〜高強度の運動

8〜12g/kg/日

 

■アスリートが1日に必要な『三大栄養素』の推奨量

 

◇アスリートのための「三大栄養素の摂取量・摂取比率」

 

1日の総エネルギー消費量

 

4,500kcal

3,500kcal

2,500kcal

1,600kcal

タンパク質

(エネルギー比率)

150g

(13%)

130g

(15%)

95g

(15%)

80g

(20%)

脂質

(エネルギー比率)

150g

(30%)

105g

(27%)

70g

(25%)

45g

(25%)

糖質

(エネルギー比率)

640g

(57%)

500g

(58%)

370g

(60%)

220g

(55%)

参考:https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/ikusei/doc/k3-34.pdf

 

■まとめ

 

今回は、カーボアップの極意ということで、運動終了後のグリコーゲン超回復を最大化する方法を解説しました。

 

グリコーゲン超回復の知識があることで、スポーツやボディビルのような筋肉系の競技で最高のパフォーマンスを発揮することができます。

 

上記で学んだことを生かした、試合当日は”最高のパフォーマンス”を発揮しちゃってください!

 

要点まとめ

  • グリコーゲン超回復には、体重1kgあたり”1.0〜1.2g”程度の糖質を”毎時間”摂取することが推奨される
  • 糖質に加えて、タンパク質”0.4g/kg/時”を同時に摂取することにより、筋グリコーゲンの回復が促進される
  • ”運動終了直後”の糖質摂取は、”終了2時間後”よりも、筋グリコーゲンの回復率が2倍近く高い
  • 回復率が低下するものの、時間をかければ十分にグリコゲーンを回復できる

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1万PV以上

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