筋トレをしている人は1度は経験したことがあると思います。
「筋トレのやる気が出ない」
「使用重量が全然伸びない」
このような症状は”オーバーワークのサイン”です。
筋トレが楽しいのは分かりますが、オーバーワークのまま筋トレしていても筋肥大はしません。
この記事では、オーバーワークのサインや改善方法を解説します。
オーバーワークとは
筋トレしてる人は「オーバーワーク」という言葉を聞いたことあると思います。
一言にオーバーワークと言っても
・筋トレをしている”トレーニー”のオーバーワーク
・スポーツをしている”アスリート”のオーバーワーク
この二つは違う意味で使われます。
下記でそれぞれ解説します。
そして「オーバーワーク」と似た言葉に「オーバートレーニング症候群」というものがありますが、
「オーバーワーク」と「オーバートレーニング症候群」は同じ意味で使われています。
オーバートレーニング症候群とは
『オーバートレーニング症候群』
スポーツなどによって生じた生理的な疲労が十分に回復しないまま積み重なって引き起こされる慢性疲労状態。
大きな過負荷を続けると同時に、疲労回復に必要な栄養と休養が不十分であった場合には、かえって競技の成績やトレーニングの効果が低下してしまいます。
このような状態をオーバートレーニング症候群といいます。
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
アスリートにおけるオーバーワーク
アスリートにおける「オーバーワーク」は
・競技を辞めたい
・やる気が出ない など
メンタル面で使われることが多いです。
トレーニーにおけるオーバーワーク
筋トレをしているトレーニーにおける「オーバーワーク」は
・トレーニングのやりすぎ(セット数や頻度)
・使用重量が伸びない
・使用重量が落ちる
・筋肥大していない など
睡眠障害や除脂肪量の減少、食欲減退などもオーバーワークですが、トレーニーは上記4つのことをオーバーワークという意味で使っています。
NSCAのオーバーワークの基準
日本で1番有名と言っても良い”パーソナルトレーナー”の資格「NSCA」
その「NSCA」は下記のように”オーバートレーニングの基準”を定めています。
オーバーワークの目安にしてください。
・筋力増加の減少とその後の停滞
・睡眠障害
・除脂肪量の減少(食事制限をしていない場合)
・食欲減退
・なかなか治らない風邪
・長引くインフルエンザのような症状
・トレーニングプログラムへの関心の喪失
・情緒不安定
・過度の筋肉痛
おすすめの改善方法
トレーニーにおけるオーバーワークの症状が出たら段階的にトレーニングを減らしていきます。
・(1)トレーニングの頻度を減らす
・(2)ディロードする(セット数を減らす)
・(3)1週間の完全休養
(1)トレーニングの頻度を減らす
1週間で5〜6回も筋トレをしている人は1週間に2〜3回くらいにしましょう。
1年365日、1週間で5〜6回もトレーニングしていればオーバートレーニングになります。
トレーニングが楽しいのは分かりますが、筋肥大のために我慢しましょう。
(2)ディロードする(セット数を減らす)
トレーニング頻度を減らしてもオーバーワークの症状がある人はディロードをしましょう。
ディロードはいつもよりセット数を減らすことです。
いつも各部位”4セット”やっているなら、重量は変えず”2セットにするなど”いつもの半分”にしましょう。
セット数を減らしても、筋肉は簡単には落ちません。
むしろディロードをすることにより重量が上がった、筋肥大したということもあります。
(3)1週間の完全休養
上記2つでも回復しない場合は思い切って”完全休養”をとりましょう。
・関節に疲労が溜まっている
・神経伝達物質が足りていない
これらの場合はすぐには回復しないので完全休養しましょう。
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完全休養しても筋肉は落ちない
2週間、完全休養してもパフォーマンスや筋力に影響がないという研究があります。
ですが筋トレにおけるオーバーワークなら1週間程度で回復します。
無理して2週間休む必要はないので、筋トレしてる人がオーバーワークを感じたら1週間の完全休養を取るようにしましょう。
オーバーワークは存在しない?!
オーバーワークの説明をしてきましたが、「オーバーワークなんて存在しない」このように言う人もいます。
あるのは「アンダー栄養」と「アンダー休養」だと。
トレーニングのやりすぎでオーバーワークではなく
「栄養が足りていない」
「休養が足りていない」
といった、”リカバリーが足りていない”と言うことです。
筋肥大の基本はトレーニング、栄養、休養です。
これら3つのバランスが一つでも欠ければ、重量は伸びないし、筋肥大もしません。
オーバーワークを疑う前に、トレーニング、栄養、休養がしっかりできているのか見直すのは大事です。
オーバーワークには個人差があります。
気合と根性だけで使用重量が伸びたり、筋肥大するのは一部の才能のある人だけです。
一般人はエビデンス通りやるのが結果的に1番効率的です。
まとめ
・(1)オーバーワークの目安は使用重量が落ちる、筋肉が成長しない
・(2)筋トレにおけるオーバーワークの原因はトレーニングのやりすぎ
・(3)1週間の完全休養でほとんどのオーバーワークは解消する
・(4)一般人はエビデンス通りやった方が良い
・(5)オーバーワークを疑う前にトレーニング、栄養、休養を見直してみる