強力かつ万能型の抗酸化物質
ポイント
- α-リポ酸とは?
- α-リポ酸の「効果」
- こんな人にオススメ
- 適切な「摂取方法」
筋トレ歴6年、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”
栄養の学校NNCやセミナー、書籍、論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニーです。
「最近なんか疲れが抜けないんだよね」
こんなお悩みを抱えている人にオススメの栄養素があります。
「α-リポ酸」です。
α-リポ酸という名前くらいは聞いたことあるかと思います。
しかし、α-リポ酸の効果や正しい摂取方法まで知っている人は少ないはずです。
この記事を読めば、「今の自分にはα-リポ酸が必要なのか?」ということを知ることができます。
疲れが溜まっていて、慢性的な疲労を感じている人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
■最強の抗酸化物質「α-リポ酸」とは?
α-リポ酸は、1930年代に発見され、1960年代にはキノコ中毒の治療として使われるようになりました。
その後、抗酸化能力が発見されてから世の中に広く広まった栄養素です。
別名「チオクト酸」とも呼ばれています。
2004年6月、食薬区分改定により、薬でしか使えなかったαリポ酸はサプリメントとして販売できるようになりました。
α-リポ酸は、ビタミンに似た「硫黄を含むビタミン様物質」というものです。
また、ビタミンの一番の役割は「補酵素」なので、ビタミンに似たアルファリポ酸も補酵素として働きます。
◎α-リポ酸の役割は「糖の補酵素」
☆「糖」の代謝経路
糖 → ブドウ糖 → ピルビン酸 → アセチルCoA
ピルビン酸からアセチルCoAに変わるときに、必要な酵素を補うのがα-リポ酸です。
なので、α-リポ酸を充足させることにより、”糖の代謝”をスムーズにすることができます。
糖の代謝がスムーズになる → クエン酸回路もスムーズに回る → 効率よくエネルギーを産生する → 疲労の回復が速くなる
■α-リポ酸の「効果」
α-リポ酸の一番の強みは「抗酸化作用」です。
☆代表的な抗酸化物質
- ビタミンC
- ビタミンE
- グルタチオン
- コエンザイムQ10
- ポリフェノール など
アルファリポ酸は、ビタミンC・Eの400倍もの抗酸化能力があるとも言われています。
◎一番の強みは「抗酸化」
αリポ酸は、ビタミンC・Eの400倍もの抗酸化能力があると言われています。
ビタミンCは、水溶性なので”細胞の外”の抗酸化
ビタミンEは、脂溶性なので”細胞の膜の中”の抗酸化
そして、α-リポ酸は、”水溶性でもあり脂溶性でもある”ので、両方いけちゃう万能性もあるのです。
ビタミンC・Eは、活性酸素と合体すると一部は悪いもの(ビタミンEラジカル)になってしまいます。
しかし、α-リポ酸には、悪者になったビタミンC・Eを元に戻す、還元してくれる効果もあるという、強力かつ万能型の抗酸化物質なのです。
◎そのほか期待できる効果
αリポ酸は最強の抗酸化物質ですが、他にも期待できる効果があります。
☆体脂肪の燃焼効果
長寿遺伝子として有名なサーチュインを活性化、さらにAMPKを活性化して、体脂肪の燃焼を促進する作用が期待できる。
☆インスリン感受性を高める
筋肉細胞のAMPKを活性化するので、筋肉におけるインスリン感受性を高めるのに効果的。
☆糖尿病の予防
糖尿病患者の神経障害を改善する作用も認められており、欧米ではよく使われている。
■α-リポ酸の正しい摂取方法
α-リポ酸は、最強の抗酸化物質ですが、すべての人に必要かと言われるとそうでもありません。
ですので、ここからは、α-リポ酸はどんな人にオススメか?
効果的な摂取方法、おすすめのサプリメントを紹介していきます!
◎α-リポ酸が必要な人
☆年齢が高い人
体内の抗酸化能力は、年齢とともに低下していきます。
また、若いときより疲れやすくなるのは、抗酸化能力が低下することも原因の一つになっています。
☆スポーツ選手
スポーツ選手の中でも、特にランニングをする人は活性酸素対策として、抗酸化物質を摂ることをオススメします。
☆ハードにトレーニングをしている人
トレーニング時間が長い、ハイレップでトレーニングをしている人は、活性酸素対策として抗酸化物質を摂ることをオススメします。
また、α-リポ酸には、「脂肪燃焼効果」や「筋肥大に重要なインスリン感受性を高める効果」もあるので、筋肉を大きくしたい人は摂ったほうがいいでしょう。
◎効率よく抗酸化の効果を得るためには
抗酸化物質には、ビタミン・ミネラル、ポリフェノールなどたくさんの種類があります。
ですので、「複数の抗酸化物質を摂取したほうがいいのか?」「それとも単体でたくさんの量を摂ったほうがいいのか?」
このような疑問が生まれます。
結論は、複数の抗酸化物質を並行して摂るのが一番効果的です。
活性酸素にもいろんな種類があり、「この栄養素と、この活性酸素は相性がいい」みたいなものがあります。
また、抗酸化の効果が出るまでの時間差などもあるため、いろんな種類を並行して摂取したほうが、効果的に抗酸化能力を高めることが可能になります。
◎吸収率の良い「R-リポ酸」
体内に存在するリポ酸は、本来”R体”ですが、一般的なリポ酸は”S体”と”R体”が混ざっています。
では、効果も半分になるのかというとそうではなく、S体がR体の邪魔をするため、一般的なα-リポ酸は、Rリポ酸の半分以下(おそらく3割以下)の効果しかありません。
そこで、最近は、分子を安定させた「R-リポ酸」がサプリメントとして販売されるようになりました。
R-リポ酸なら、α-リポ酸の半分の量でも同じような効果を得ることが可能です。
ですが、R-リポ酸は高価なので、予算に余裕のある人は「R-リポ酸」を選ぶと良いでしょう。
◎摂取方法とオススメのサプリメント
「α-リポ酸」の摂取方法
- 摂取タイミング:朝食後、夕食後の1日2回
- 摂取量:200mgずつ(R-リポ酸の場合100mg)
※ トレーニング後のグリコーゲン合成促進を狙う場合は、トレーニング後の食後に200mg(R-リポ酸の場合100mg)
◎摂取する際の「注意点」
☆「ビオチン」との競合作用
「α-リポ酸」と「ビオチン」の2つは構造が似ているので、どちらか一方を多く摂取すると、もう一方が不足する傾向にあります。
ですので、αリポ酸を摂っているときはビオチンが不足しないように、ビオチンを含むビタミンB群のサプリメントを忘れずに摂取するようにしましょう。
※ ビタミンB群が多めのマルチビタミン、Bコンプレックスがオススメ
☆空腹時には摂らない
α-リポ酸は「酸」なので、空腹時に摂ると胸やけを起こす可能性があります。
☆値段が高い
注意点ではありませんが、α-リポ酸は抗酸化物質の中でも高価です。
予算に余裕のある人以外は、安価なビタミンC ・Eなど、ほかの抗酸化物質から試してみると良いでしょう。
■まとめ【食材から摂るのは不可能】
今回は、強力かつ万能型の抗酸化物質「α-リポ酸」を紹介しました。
「疲労」を回復するために一番大事なことは、食事や睡眠など、生活習慣を改善することです。
ですので、慢性的な疲労を解消したい人は、サプリメントを試す前に、自分の生活習慣を見直すところから始めてみましょう。
しかし、僕みたいに「サプリメント大好き!」という人は、最強の抗酸化物質「α-リポ酸」を試して見るものアリなんじゃないかと思います。
α-リポ酸は、食材から必要な量を摂ることは、ほとんど不可能です。
なので、「α-リポ酸」を摂りたいという場合は、サプリメントから摂取しましょう。
ここまで読んでくれた人で、「サプリメント大好き!」という人がいたら、記事をスクロールするとコメント欄があるので、ぜひコメントしてください!
サプリメントオタクどうし仲良くしてください!笑
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。