「頭痛」と「生理痛」原因は同じ
この記事を読むと分かること
- 頭痛が起こるメカニズム
- 頭痛が起きたときの応急処置
- 偏頭痛を栄養学的アプローチ
「偏頭痛」に悩まされているのは、あなただけではありません。
日本人の、6人に1人は「偏頭痛」に悩まされています。
もし、あなた自身が偏頭痛ではなくても、周りに1人は偏頭痛持ちがいるはずです。
この記事を読めば、「偏頭痛を改善するための具体的な栄養摂取」を理解でき、「偏頭痛持ちの人」の悩みを解決できるかもしれません。
偏頭痛持ちの人も、そうでない人も、ぜひ最後まで読んでみてください。
■頭痛の種類とメカニズム
偏頭痛を簡単に説明すると、こめかみから目にかけて片側を中心に脈打つような頭痛のことです。
場合によっては両側のときもあります。
偏頭痛には、これといった定義はありません。
また、偏頭痛をもっている人は、日本人の6人に1人です。
そして、偏頭痛を持っている人の4分の3は、女性だと言われています。
◎偏頭痛は栄養摂取で改善できる⁉
皆さんが思っていることは、「本当に偏頭痛は栄養摂取で改善できるの?」ということだと思います。
結論は、「改善できる頭痛と、改善できない頭痛がある」です。
頭痛の6〜8割くらいは、栄養学的にアプローチできます。
しかし、疾病の合併症の場合の頭痛は、改善できないことが多いです。
根本的な原因を解消しないことには、偏頭痛も改善できません。
◎改善できる頭痛と改善できない頭痛の違いとは?
頭痛には、大きく2種類あります。
「一次性頭痛」と「二次性頭痛」です。
☆一次性頭痛
- 栄養学的にアプローチ可能
- 頭部検査(CT)で異常なし
- 繰り返し起こる慢性頭痛
- 命そのものに関わることは少ない
☆二次性頭痛
- 栄養学的にアプローチはできない
- くも膜下出血、骨膜炎、脳腫瘍など、明確な病気が原因となって起こる頭痛
- 疾病によっては命に関わる
- 人や物が二重に見える
- 手足の痙攣・麻痺が起こる
「一時的頭痛」の場合は栄養摂取で、ある程度の改善は可能です。
しかし、二次性頭痛の場合は栄養学的アプローチを考えるよりも、お医者様に診てもらって、通院なのか投薬なのか診断してもらてください。
◎頭痛が起こるメカニズム
☆脳血管の収縮
なんらかの影響で脳血管が収縮して、その後、血管が拡張するときに頭痛が発生します。
このとき発生する「プロスタグランジン」という物質が痛みの原因です。
「生理痛」の原因と同じ物質ですね。
ダメージを受ける → アラキドン酸が放出 → シクロオキシゲナーゼ → プロスタグランジン → 炎症・痛みが起こる
生理痛のときって「頭痛薬」を飲むけど、疑問に思いませんでした?
頭痛薬には、プロスタグランジンを抑える効果があります。
プロスタグランジンは、生理痛の痛みの原因でもあるので、「頭痛薬が生理痛にも効く」のです。
◎その他の頭痛が起こるメカニズムの説
☆「三叉神経」起源説
顔の神経、痛覚、冷熱感、口腔を司る神経が痛みを与えてる説
☆「中枢神経」起源説
体のあちこちにある中枢神経に、痛みの原因であるスポットがあって、たまたまそこが刺激されると痛みが発生するという説。
☆「ホモシステイン」説
ホモシステインが発生したときに頭痛が起こるという説
ここでは、頭痛のメカニズムの説を3つ紹介したものの、やはり一番有力な説は「脳血管の収縮説」です。
これら3つが痛みの原因の可能性も無くないので、これからの研究に注目ですね。
◎痛みが出たときの「応急処置」
偏頭痛は、仕事や学校、ライフワークに支障をきたすくらい痛みが出てしまう人もいます。
そんなときのために「応急処置」をいくつか紹介します。
☆頭痛が発生したときの「応急処置」
- 暗くて静かな場所で休む
- 睡眠を取る
- 頭を冷やす
- 圧迫する
- カフェインを摂る
頭痛のときは、とにかく休むのが一番効果的です。
頭痛の原因は、血管の拡張・収縮だと説明しました。
ですので、頭を冷やして血管を元に戻せば、痛みはなくなります。
また、「圧迫」でも、痛みはだいぶ和らぐでしょう。
あとは、奥義として「カフェインの摂取」があります。
一時的に痛みを抑えたい場合に効果的です。
ですが、摂りすぎると「カフェイン中毒」になり、逆効果になる場合もあります。
カフェインは、効果的ではあるものの「諸刃の剣」ですので、取り扱いには十分注意しましょう。
■偏頭痛を栄養学的アプローチ
オーソモレキュラーという、「栄養摂取で症状を改善する医療法」があります。
しかし、オーソモレキュラーは、即効性があるものではありません。
栄養摂取で効果が出るまで、最低でも2〜3ヶ月は必要とされています。
ですので、これから紹介すつ栄養摂取は、最低でも2〜3ヶ月は継続してください。
◎頭痛を改善する3つの栄養素
(1)マグネシウム
摂取量:1日に「340mg」
頭痛を緩和したい場合:1日に「400mg〜800mg」
→ 関連記事「マグネシウム不足が筋肉の痙攣を引き起こす」
(2)ビタミンB群
ビタミンB1、B2、ナイアシン
摂取量:1日に「50mg〜100mg」
→ 関連記事「疲労回復にはビタミンBが効果的」
(3)ビタミンE
摂取量:1日に「400〜800IU」
→ 関連記事「最強の抗酸化物質のビタミンE」
◎その他の栄養学的アプローチ
ケトジェニックダイエットで「ケトーシス」の状態になると、頭痛の発症率が低いことが分かっています。
逆に、「高血圧」の人の場合は、頭痛の発症率が高いというデータがあります。
また、上記でも説明した、痛みの原因「プロスタグランジン」の材料は「アラキドン酸」です。
そのアラキドン酸は「オメガ6」を原料に作られます。
ですので、オメガ6が多い食事をしている人は、頭痛が発症しやすいということです。
■まとめ【原因の特定が一番大事】
今回は、「偏頭痛は栄養摂取で改善できるのか?」を解説しました。
偏頭痛の6〜8割くらいは、栄養摂取で改善可能とは言ったものの、一番大事なことは「根本的な原因を特定すること」です。
そのためには、細かく日記観察する必要があります。
「◯曜日の、◯時〜◯時まで、◯分間頭痛が続いた」など、記録をつけておけば、原因が特定できるでしょう。
原因が特定できたら、あとは適切な処置をすればいいだけです。
偏頭痛持ちの人は、日記観察をして原因を特定しましょう!
◎要点まとめ
最後に簡単にまとめておきます。
要点まとめ
- 偏頭痛の6〜8割は、栄養学的アプローチが可能
- 脳血管が収縮すると痛みが発生する
- 痛みの原因は「プロスタグランジン」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。