データは嘘をつかない
この記事を読むと分かること
- 「膵臓」の数値
- 「血中脂質」の数値
- 異常値の場合の「改善方法」
「AST」「ALT」などの肝臓の数値
→ 関連記事【肝臓】血液検査で見るべき”10個”の数値
または「クレアチニン」「尿酸」などの腎臓の数値
上記のような、内臓の数値を気にする人が多いと思います。
この記事では、「膵臓」の数値と太っている人が気になる「血中脂質」の数値を解説します。
健康診断で異常値が出てしまった人は、ぜひこの記事を参考にしてください!
少しでも不安だと感じた場合は、すぐにお医者様に診てもらいましょう。
※この記事は参考程度にお願いします。
■【膵臓】血液検査で見るべき数値
膵臓に関する、見るべき数値は「血清アミラーゼ」です。
それでは、かんたんに解説します。
◎血清アミラーゼ
血清アミラーゼは、デンプンを分解してブドウ糖を作る消化酵素。
唾液腺からだけでなく、膵臓からも分泌される。
基準値:37〜125U/l
110〜130くらい高い数値だと、疾病を疑う必要がある。
急性膵炎、慢性膵炎、腎不全、膵臓ガン、唾液腺の疾患。
特に疑うべきは、膵炎。
しかし、数値が高いから膵臓が悪いというわけでもないので慎重に判断する。
たとえば、慢性膵炎が進行してくると、逆に血清アミラーゼの数値は下がってくるなどがある。
膵炎を抱えている = 血清アミラーゼが高いではない
◎改善方法
改善方法
血清アミラーゼは食事・お酒を飲むことで変化する。
- お酒を1〜2週間控える
- 高糖食・高GI、油ものを避けた食事をする
上記の改善方法を行ったのに数値が下がらない場合は膵炎などを疑う。
■【血中脂質】血液検査で見るべき”4つ”の数値
血液検査の「血中脂質」を知りたい場合に見るべき数値は”4つ”です。
- TG(中性脂肪)
- 総コレステロール
- HDL(善玉)コレステロール
- LDL(悪玉)コレステロール
一つずつ、解説していきます!
①TG(中性脂肪)
TG:トリグリセリド
グリセロールに、脂肪酸が3個付いた状態。
基準値:30〜149mg/dl
140mg/dlを超えると高い。
食事の内容を変えたり、突発的に脂質の多い食事をしたり、コレステロール値や飽和脂肪酸の多い食事をしたりすると、高い数値が出やすい。
糖質やアルコールの摂取なんかでも高い数値が出やすくなる。
TGの数値が慢性的に高いと、アテローム性動脈硬化症のリスクが上がる。
☆体重が多くないのに数値が高い人
中性脂肪はそこそこ高いのに、HDL・LDLが低い場合は”タンパク質不足”の可能性もある。
改善方法
- 肥満気味の人はダイエット
- 糖質やアルコールは控える
- 血液検査の前の食事に気をつける
②総コレステロール
総コレステロール = HDL + LDL
コレステロールは、外部からの摂取よりも体内で作られる方が多い。
体内で作られるコレステロールは8割を占めている。
細胞膜、性ホルモン、胆汁酸の材料になるので体には必要な栄養素。
ちなみに、「中鎖脂肪酸」は胆汁酸を必要とせずエネルギーに変換できるので、効率の良いエネルギーと言われている。
基準値:150〜219mg/dl
コレステロールは、アポタンパクとリン脂質が組み合わさった「リポタンパク」
つまり、コレステロールはタンパク質でもある。
③HDL(善玉)コレステロール
基準値:40〜99mg/dl
”末梢から肝臓”に戻ってくるときのコレステロールの量。
④LDL(悪玉)コレステロール
基準値:60〜139mg/dl
”肝臓から抹消”に届ける方のコレステロールの量。
脂肪肝という言葉があるくらい、口から摂取した脂質は肝臓の周りに貯まりやすい。
代謝・分解が起こり、血液中に流されて、そこから末梢に運ばれる(LDL)
なので、肝臓から送るときのLDLの数値が高いのは当たり前。
◎HDLが低くてLDLだけ高い場合
動脈硬化のリスク、肥満気味、メタボリック症候群を疑う。
LDLが増えると血管壁にコレステロールが溜まり、酸化されて過酸化脂質になる。
過酸化脂質はグルタチオンがあれば抗酸化されるが、年齢が上がると抗酸化機能が弱まる。
50〜60代で、小太りの人は要注意。
◎HDLとLDLが両方とも低い場合
☆タンパク質が不足している場合がある
痩せ型で摂取カロリーが低い人(1,000〜1,200kcal)に多い。
中性脂肪はそこそこ高いのにLDL・HDLが低い場合は「高タンパク食」を行う。
☆低血糖の可能性も
HDLとLDLにプラスして、血糖値の値も見ると判断できる。
HDLとLDLだけ低い:低タンパク症状
HDLとLDL + 血糖値が低い:低血糖
◎改善方法
改善方法
☆運動療法
筋トレではなく「有酸素運動」がオススメ
10〜15キロくらいの息が上がらない程度の運動は、LDLを下げやすい
☆栄養学的アプローチ
「EPA」の摂取
大豆に含まれる「βコングリシニン」もオススメ
しかし、効果を得るためには、2,000mgくらいの摂取を2ヶ月〜6ヶ月くらい続ける必要がある
→ 関連記事「EPA&DHAを徹底解説」
■まとめ【生活習慣を見直そう!】
今回は、血液検査で見るべき数値(膵臓・血中脂質)を解説しました。
結局、血液検査で異常のある人は、運動不足や乱れた食生活、アルコールの大量摂取など、体を壊して当たり前のことをしている人が多いです。
健康診断で「異常があります」と言われないためにも、日頃から適度な運動とバランスの良い食事は心がけましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。