先進国で唯一「ガンが増加してる国」
この記事を読むと分かること
- 栄養摂取でガンを予防できるのか?
- ガンの主な原因とは?
- ガンを予防する栄養学的アプローチ
日本人の死因、第一位は「ガン」です。
2人に1人は、ガンで亡くなっています。
医療が発達している現在でもなお、年々ガンは増加しているのです。
また「発がん性」とひとことにに言っても、さまざまな原因・トリガーがあります。
この記事では、基礎的な内容から中級者レベルのどんな人でも最低限知っておいたほうが良い「ガンの教養」を解説をしています。
■栄養摂取でガンは予防できるのか?
結論から言うと、「食事のみで100%ガンを予防することは難しい」です。
ガン細胞ができる・広がっていく原因は、大気汚染、ウイルス、睡眠、喫煙など、食事以外にもたくさんあるからです。
ガンが発生する原因は、食事と生活習慣が半々くらいですかね。
しっかりとした「ガンの知識」があれば、リスクの50%は予防できるんじゃないかと思います。
◎ガンの位置づけ
将来、2人に1人は何らかのガンになります。
日本人の死因のトップは、ほとんどが「ガン」です。
☆日本人の死因(男性)
- 1位 肺ガン
- 2位 胃ガン
- 3位 肝臓ガン
- 4位 大腸ガン
☆日本人の死因(女性)
- 大腸ガン
- 胃ガン
- 肺ガン
- 膵臓ガン
自分は「どの種類のガンになるリスクが高いのか」を知っておくと、若いうちから予防策を打てるので、ガンになるリスクを減らすことができます。
つまり、ガンの知識をつけて、今この瞬間から予防すれば、寿命を伸ばすことができるのです。
◎ガンが発生するメカニズム
人間の細胞は、約60兆個もあると言われています。
人間の細胞は、絶えず細胞のリサイクル・修復を繰り返して、ターンオーバー、オートファジーをして常にフレッシュな状態を保っています。
そして、運動すると発生する「活性酸素」などを中心に、細胞をフレッシュな状態に保つことができなくなり、ガン細胞は生成・転移していくのです。
☆ガン細胞ができるメカニズム
何らかの原因により、細胞が修復・回復できなくなる
↓
免疫力が低下
↓
遺伝子に傷が付く
↓
細胞の一部がガン細胞になる
↓
全身に転移していく
↓
取り返しのつかないことになる
■ガンの主な原因3つ
ガンになる主な原因を3つ紹介します。
※国立がん研究センターを参考に解説していきます
→ 参考「がんの発生要因と予防」
① 塩分の摂りすぎ
塩蔵食品(漬物・梅干しなど)を過剰に摂取すると、胃の粘膜を保護する粘液を破壊して炎症を起こし、ピロリ菌が持続的に感染します。
また、塩蔵食品は「亜硝酸」「ニトロソ化合物」などの、発ガン性物質を含んでいます。
日本人が昔から好んで食べているものにも、発ガン性があるのは驚きですよね。
ですので、ガン予防のために塩蔵食品はなるべく控えるようにしましょう。
1日の塩分摂取量の目安は「5〜10g」です。
しかし、ハードな運動・トレーニングをしている人は、汗として塩分を排出してしまうので、もう少し多くても良いでしょう。
② アルコール・喫煙
☆アルコールの代謝経路
アルコールを摂取 → アセトアルデヒド → 酢酸 → 水と炭酸ガス
代謝の過程で作られる「アセトアルデヒド」に、発ガン性があると言われています。
なので、体内でのアセトアルデヒドの蓄積量は、できる限り抑えたほうがよさそうです。
普段飲酒をしない人と、1日2.5杯以上ビールを飲む習慣がある人を比べると、発がん率が2倍も違うというデータがあります。
また、ガンになった人のうち男性で30%、女性で5%は「たばこが原因」だと考えられています。
タバコはお金もかかりますし、周りの人にも迷惑をかけるし、「百害あって一利なし」です。
③ 動物性の肉(加工肉)
①塩分、②アルコール・喫煙と比べると、③動物性の肉(加工肉)に関しては、まだ議論の余地がある原因と言えます。
現段階では、「加工肉を熱したときにタンパク質が変性してできる物質に、発ガン性があるのでは?」といった感じです。
また、「赤身肉だけを継続的に摂取するとビタミン不足になって、その結果、ガンになる確立が上がるのでは?」とも言われています。
反対に、一般の人の”3倍の赤身肉を食べるトレーニー”でも、発ガン率に変化がないという研究もあります。
動物性の肉(加工肉)に発ガン性を含んでいるのかは、いまだ懐疑的です。
なので「発ガン性があるから動物性の肉は食べない」と大げさに考えなくても良さそうです。
また、総コレステロール値は、低ければ低いほど発ガン性は上がるというデータがあります。
- 胃ガン・子宮ガン → コレステロール値が”低いほど”発ガン率が上がる
- 前立腺ガン・乳ガン → コレステロール値が”高いほど”発ガン率が上がる
要するに、統計的に見ると、総コレステロール値が低いほど発ガン率は上がるということです。
■ガンへの栄養学的アプローチ
日本の厚生労働省やFDA(アメリカ食品医薬品局)など、全ての団体で言われている、”ガンを予防するための食材”が2つあります。
それが「野菜」と「フルーツ」です。
「野菜」と「フルーツ」に含まれる栄養素が、ガンの予防に役立つのです。
◎ガンを予防する栄養素
アメリカの国立ガン研究センターで、ガンを予防する効果があると確立されている栄養素が”4つ”あります。
- ビタミンC
- 食物繊維
- ポリフェノール
- カロテン
ビタミンCは、胃ガンに対して
食物繊維は、大腸ガンに対して
そして、ポリフェノール・カロテンは、肺ガンに対して予防の効果があるとされています。
他にも、ビタミンE、ビタミンB、ビタミンAなども有効と言われています。
要するに、「抗酸化作用」「抗糖化作用」のある栄養素が、ガンの予防に効果があるということです。
ガン予防に一番重要なことは『ビタミンを充足させて、活性酸素・糖化反応から細胞を守ること』になります。
→ 関連記事「老化の原因になる『糖化』の原因と対策」
→ 関連記事「老化の原因になる『酸化』のメカニズム」
◎ガンを予防する食事のガイドライン
厚生労働省で発表している「ガンを予防する食事のガイドライン」を紹介しておきます。
ガンを予防する食事のガイドライン
- 植物性食品を中心に多くの種類を食べる
- 野菜や果物をたくさん食べる
- 多種類の穀物、豆類、根菜類を食べる
- 肉類は1日80g以下
- 脂肪は動物性脂肪食品(飽和脂肪酸)を控え、植物性脂肪から適度にとる
- 食塩は成人で1日に6g以下
- アルコールは控えめにする
- 食品は新鮮なうちに食べる
- 食品添加物や残留農薬に気をつける
- 焦げた食品は控える
ガンという病気は、これほど研究がされているにも関わらず、未だに死因の半分を占めています。
ガンに対する知識をつけて、リスクヘッジすることが大切です。
■まとめ【定期検診で早期発見!】
今回は、「栄養摂取でガンを予防できるのか」について解説しました。
結論は「食事のみで100%ガンを予防することは難しい」です。
いくら健康に気をつけた生活をしていても、ガンを発症してしまうこともあります。
ですので、ガンを予防・改善を考える前に、定期検診を受診することがオススメです。
定期検診をして、”早期発見”することが何よりも大事だと思います。
◎要点まとめ
最後に簡単にまとめておきます。
要点まとめ
- 食事のみで100%ガンを予防することは難しい
- ガンの主な原因は「塩分の摂りすぎ」「アルコール・喫煙」「動物性の肉(加工肉)」
- ガン予防に効果的な栄養素は「ビタミンC」「食物繊維」「ポリフェノール」「カロテン」
- 要するに「抗酸化作用」「抗糖化作用」のある栄養素が、ガンの予防に効果があるということ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。