このような疑問を解決します。
✔︎ この記事を読むと分かること
・マルトデキストリンの効果や摂取方法
・マルトデキストリンと“浸透圧“の関係
・筋トレ中のドリンクの正しい作り方
これを最後まで読めば、「完璧なワークアウトドリンク」を作ることができます。
マルトデキストリンとは
マルトデキストリンは消化しやすく、吸収効率が良いと言われる「ブドウ糖(グルコース)」と“同じくらい速く吸収“されます。
「ブドウ糖」は甘みが強いので、ブドウ糖から“必要な量の糖質“を摂ろうとすると、甘過ぎてキツイです。
「マルトデキストリン」は、“ブドウ糖の10分の1“くらいの甘さなので、“必要な量の糖質“を無理なく摂取できます。
マルトデキストリンの効果
・(1)運動中のエネルギーになる
・(2)筋肉の分解(カタボリック)を防ぐ
・(3)筋肉の合成(アナボリック)を促進する
(1)運動中のエネルギーになる
長時間の運動や筋トレでは、体内のグリコーゲンを分解してエネルギーにしています。
1時間を超えるような場合、グリコーゲンが枯渇しエネルギー不足となります。
グリコーゲンの補充のため、筋トレ中のドリンクに「マルトデキストリン」は入れた方が良いです。
(2)筋肉の分解(カタボリック)を防ぐ
トレーニングが始まった瞬間から、筋肉の分解(カタボリック)は起こっています。
体内のグリコーゲンが枯渇すると、筋肉を分解してエネルギーに変換してしまいます。
マルトデキストリンを摂取することにより、筋肉の分解(カタボリック)を防ぐことができます。
(3)筋肉の合成(アナボリック)を促進する
マルトデキストリンを摂取すると血糖値が上がるのでインスリンが分泌します。
インスリンの分泌により、血中の“アミノ酸“や“グルコース“を筋肉内に届けてくれます。
正しいワークアウトドリンクの作り方
“ワークアウトドリンク“にマルトデキストリンを入れるときに重要なのが
”胃から腸への移行”と”小腸からの吸収”です。
これら2つには『浸透圧』が関係しています。
マルトデキストリンと浸透圧の関係
濃度の異なる「水」があると、濃度の“低いところ“から“高いところ“に移行します。
この水を引っ張る力を『浸透圧』と言います。
胃から腸への移行
ドリンクと体液の浸透圧が同じ(等張)であるときは、胃から腸への移行が速くなります。
ただの「水」は浸透圧が低い(低張)ので、胃から腸への移行がもっと速くなります。
ドリンクの温度は、冷たい方(5℃以下)が胃から腸への移行が速くなります。
マルトデキストリンを入れると、浸透圧が上がり、胃から腸への移行が遅くなります。
小腸からの吸収
浸透圧が高すぎる(高張)と、小腸で吸収し切れず下痢をしてしまう恐れがあります。(浸透圧性の下痢)
浸透圧が低い(低張)と、小腸でも吸収がスムーズに行われます。
ワークアウトドリンクの濃度
✔︎ トレ中のドリンクが高張(ドリンクが濃い)の場合
↓
小腸に行ったドリンクの方が“体液より高張“のため“体液が小腸“に行き、下痢になる恐れがある。(浸透圧性の下痢)
✔︎ トレ中のドリンクが低張(ドリンクが薄い)の場合
↓
小腸に行ったドリンクは“体液より低張“のため、体液がドリンクを引き込み吸収される。
ポイント
・トレ中のドリンクは“低張〜等張“が良い
・ドリンクの“濃度は6%“まで
・1リットルの水にマルトデキストリンは“60g“まで
・ドリンクに氷を入れて5℃以下にする
”胃から腸への移行”、”小腸の吸収を考えると、これがベスト!
摂取量と摂取タイミング
ポイント
トレ中のドリンク → 「体重×0.5g〜1g程度」
トレ後のプロテイン → 「体重×0.5〜1g程度」
増量なのか減量なのか、どこの部位のトレーニングか、などで摂取量は変わってきます。
増量中なら多い分には問題ないので脚トレでも、胸トレでもどこの部位のトレーニングでも体重×1gで良いです。
ワークアウトドリンクを作るときは、浸透圧を考えて作りましょう。