栄養学 疾病改善

「関節リウマチ」を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

思ってるより厄介

 

この記事を読むと分かること

  • 関節リウマチとは?
  • 関節リウマチを発症しやすい人
  • 関節リウマチの栄養学的アプローチ

 

趣味筋肉
栄養学を学べる日本一の学校NNC・セミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋肉7年目、2019JBBFメンズフィジーク2

 

「関節リウマチ」という言葉を聞いたことがあると思います。

 

この「関節リウマチ」は、思っているより厄介なのです。

 

症状が悪化すると、オペをしたり、人工関節へ入れ替えたり、セルフケアをしても痛みが継続するなど、とてもツライものです。

 

この記事では、関節リウマチに対して『栄養介入が可能なのか、痛みの軽減、進行の遅延、予防は可能なのか』を解説していきます。

 

■関節リウマチとは?

 

関節リウマチとは、免疫機能の異常(自己免疫疾患)により、手足の関節に腫れや痛みが出る症状のことです。

 

特徴として、「関節炎」という症状があります。

そのため、痛みだけでなく、炎症が起きて熱を持ち、だるさや熱っぽさが出ることもあります。

 

また、最悪の場合、関節だけでなく体の至るところ(目や肺など)まで症状が悪化することもあります。

 

◎関節リウマチは予防が可能なのか?

 

結論から言うと、関節リウマチの予防は「難しい」です。

多くのお医者様も、「関節リウマチの予防は”ほぼ不可能”」と言っています。

 

予防が難しい一番の理由は、「関節リウマチの原因が未だ判明していないため」です。

 

体質的に自己免疫疾患にかかりやすい方が、「”何らかが引き金”となり自己免疫異常を引き起こす」ということまでは分かっています。

 

しかし、”何らかの引き金”が、未だに判明していないのです。

 

◎関節リウマチは遺伝する?!

 

関節リウマチは、家庭内で引き継がれることが多い症状です。

 

しかし、強い遺伝があるというわけではありません。

 

ですので、家庭内に関節リウマチの方がいても、必ず遺伝するわけではありません。

 

◎関節リウマチはどんな人が発症しやすいのか?

参考:https://www.ayumi-pharma.com/ja/healthcare/rheumatism/library/about/

 

上記のグラフを見て分かる通り、30〜50代の女性が最も関節リウマチを発症しやすいと言えます。

 

人口1,000人に対して、発症比率は女性で5.4人/1,000人、男性で1.1人/1,000人です。

男性と女性で、”5倍”もの差があります。

 

◎関節リウマチの症状

 

・朝のこわばり

・関節炎

・腱鞘炎

・関節水腫

・滑液包炎

・関節変形 など

 

■関節リウマチの栄養学的アプローチ

 

関節リウマチが発症する原因が未だ判明していないので、栄養介入で予防することは難しいです。

 

ですので、関節リウマチに対してできる栄養学的アプローチは症状を悪化させない」「併発する症状悪化の抑制」の2つです。

 

◎関節リウマチの治療方法

 

関節リウマチの治療方法として以下のものが挙げられます。

 

・薬剤治療

・手術

・リハビリテーション

・セルフケア(栄養介入)

 

◎関節リウマチが悪化する原因

 

関節リウマチが悪化する一番の原因は、「炎症性サイトカインの増加」です。

 

炎症性サイトカインとは、炎症を引き起こす引き金となるもの(IL-1、TNF α、IL-6、中性プロテアーゼなど)のことです。

 

この炎症性サイトカインが増えることを抑えることで、理論的には関節リウマチの悪化を防ぐことができると言えます。

 

◎炎症性サイトカインが増えると起こる症状

 

炎症性サイトカインが増えすぎると、破骨細胞(骨を壊す細胞)が活性化し、壊れる骨の量を増やします。

 

40代以降の女性は、骨粗鬆症のリスクもあるので、炎症性サイトカインの増殖はなるべく抑えたいところです。

 

»「骨粗鬆症」を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

◎炎症性サイトカインの活性を抑える栄養素

 

EPA:1,200mg/日

→ 炎症性サイトカインの活性が約28〜30%抑制できる

 

シリマリン:400mg/日

→ EPAと同じく、炎症性サイトカインの活性を抑制できる

 

CLA(共役リノール酸):3,000mg/日

→ TNF αなどの炎症性サイトカインを抑制する

 

ポリフェノール

→ 果実エキスなど抗酸化作用がある

 

上記のような、炎症性サイトカインを抑制できる栄養素を毎日摂取することで、理論上の症状の進行は抑えることが可能です。

 

◎併発症状を抑える栄養素

 

・ビタミンD

・ビタミンK

・オメガ3

・カルシウム

・マグネシウム

・鉄

 

上記の栄養素を摂取することにより、慢性関節リウマチの併発症状として出てくる「骨粗鬆症」のリスクを抑えることができます。

 

しかし、これらの栄養摂取は、関節リウマチを根本的に解決するものではありません。

 

あくまでも、関連症状をサポートするための栄養摂取です。

 

◎その他の注意点

 

関節リウマチの症状を悪化させないための栄養介入も大事ですが、もう一つ大事なことがあります。

 

それは”適正な体重の維持”です。

 

過体重は、関節への負荷が増えるため、関節同士が擦れて炎症反応が活発化します。

 

ですので、プラスで栄養を摂取するだけでなく、適正なカロリーコントロールをして、体重を平均にとどめておくことが大事です。

 

また、ステロイド治療の副作用に対しても、個々人での栄養介入が必要です。

ステロイド治療の副作用として、血圧の上昇・感染症・脂質代謝異常・骨粗鬆症などの症状があります。

 

»「高血圧」を予防・改善する栄養学的アプローチ

»「骨粗鬆症」を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

■まとめ

 

今回は、関節リウマチに対する栄養学的アプローチを解説しました。

 

結論としては、関節リウマチに対する”1つの正解のアプローチ方法”というのはありません。

 

ですので、個々人の症状に合わせたアプローチが必要になります。

 

関節リウマチは、100%予防することは難しいものの、症状に合わせての栄養介入は可能ですので、今回の内容をぜひ参考にしてみてください。

 

◎要点まとめ

 

要点まとめ

✓関節リウマチへの栄養学的アプローチ

関節リウマチは、100%予防することは難しいものの、症状に合わせての栄養介入は可能

✓働きが期待できる栄養素

  • EPA
  • シリマリン
  • CLA(共役リノール酸)
  • ポリフェノール
  • ビタミンD
  • ビタミンK
  • カルシウム
  • マグネシウム

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFメンズフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1.5万PV以上

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