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食事管理を徹底しているにも関わらず「体重が落ちない”8つ”の原因」

 

アンダーカロリーの盲点

 

この記事を読むと分かること

  • アンダーカロリーの計算方法
  • 計算通りに体重が落ちない”8つ”の理由

 

趣味筋肉
栄養学を学べる日本一の学校NNC・セミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋肉7年目、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

ダイエット・減量の大原則は「消費カロリー」>「摂取カロリー」です。

 

「アンダーカロリーを継続することで体重が減っていく」

 

これは、紛れもない事実です。

 

しかし、アンダーカロリーを徹底しているのに「体重が落ちない」という人がいます。

 

この記事では、体重が減らない人が『見落としがちな8つポイント』を紹介します。

 

■アンダーカロリーの計算方法

 

「アンダーカロリーにしているのに体重が落ちない」

このような悩みを解決するにあたり、まずはアンダーカロリーの計算方法を解説します。

 

✓ アンダーカロリーの計算方法

  1. 「基礎代謝」を計算する
  2. 「維持カロリー」を求める
  3. 「1日の摂取カロリー」を決める

 

①「基礎代謝」を計算する

 

こちらの基礎代謝計算機を使うと、簡単に自分の基礎代謝を計算することができます。

WEB版 基礎代謝計算機

 

もう一つの方法が「体重」と「体脂肪」から計算する方法です。

・体重 − 体脂肪 = 除脂肪体重

・除脂肪体重 × 28.5 = 「基礎代謝」

 

②「維持カロリー」を求める

 

基礎代謝 × 生活活動強度指数=「維持カロリー」

 

✓「生活活動強度指数」の目安

  • 座り仕事で、週に1〜2回の筋トレ 1.3(低い)
  • 座り仕事で、週に3〜4回の筋トレ 1.5(やや低い)
  • 身体をよく動かす仕事で、週に3〜4回の筋トレ 1.7(適度)
  • 身体をよく動かす仕事で、週に5〜6回の筋トレ 1.9(高い) 

厚生労働省 「日本人の栄養所要量について」を参考にしています。

 

③「アンダーカロリー」を求める

 

「維持カロリー」 −「〇〇Kcal」=「アンダーカロリー」

「〇〇kcal」の分だけ、アンダーカロリーになります。

 

オススメは、−500kcalです。

−500Kcalのアンダーカロリーなら、代謝の低下、筋肉量の大幅な減少、過度な空腹感などを抑えることができるからです。

 

◎3種類の消費カロリーとは?

 

✓”3種類”の消費カロリー(総消費カロリー)

基礎代謝:約60〜65%
体温維持、臓器を動かすなど、何もしなくても消費されるカロリー

活動代謝:約25%
運動によって消費されるカロリー

DIT(食事誘発性熱産生):約10〜15%
食べたものを消費する過程で生じるカロリー

『総消費カロリー』

 

■食事管理を徹底しているのに体重が落ちない”8つ”の原因

 

ダイエット・減量をしていて、アンダーカロリーを徹底していても「体重が落ちない」ことがあります。

また、最初はスムーズに体重が落ちていたにも関わらず「停滞」してしまうこともあります。

 

そんな方は、下記のチェックリストを参考にしてみてください。

チェックリスト

  1. カロリー計算が合っていない
  2. 肝機能の異常
  3. 甲状腺機能低下症
  4. 代謝に必要な補酵素の不足
  5. インスリン感受性の低下
  6. 腸内環境の悪化
  7. カロリー制限による代謝の低下
  8. 薬剤による体重の増加

 

①カロリー計算が合っていない

 

そもそも、「アンダーカロリーの計算が合っていない」という場合があります。

 

1日の活動量には誤差があります。

また、生活活動強度指数を1段階間違えただけで、”数百kcalもの誤差”が生じます。

 

各々の代謝環境も違います。

さらに、食品表示のカロリーは”あくまでも推定量”であり、正確なカロリーではありません。

 

これらのことから、カロリー計算が合っていないという事象が発生してしまうのです。

 

②肝機能の異常

 

✓基礎代謝量の内訳

  • 肝臓:27%
  • 脳:19%
  • 筋肉:18%
  • 腎臓:10%
  • 心臓:7%
  • その他:19%

 

見て分かる通り、基礎代謝の割合が最も高いのは「肝臓」です。

つまり、肝臓の機能が低下していると、必然的に消費カロリーも低下するということです。

 

»【肝機能改善】肝機能の低下の原因と栄養学的アプローチ

 

③甲状腺機能低下症

 

✓甲状腺の役割

  • 体温の調整
  • 新陳代謝の促進(代謝を高める)
  • 脳の活性化
  • 心臓・胃腸の働きを促進

 

甲状腺機能低下症を発症すると、甲状腺の機能が低下にすることにより「過度に代謝量が低下」してしまいます。

 

»【代謝異常!?】甲状腺疾患へのアプローチ方法

 

④代謝に必要な補酵素の不足

 

摂取した糖質や脂質などの栄養素は、体内で「代謝」され、ATPに変換されます。

 

このとき、代謝で使われる「酵素」は、体内で作られますが、代謝酵素が働くためには「補酵素」が必要です。

この補酵素になるのが、タンパク質やビタミン・ミネラルなのです。

 

減量中は食事量が減るため、必然的に補酵素の摂取量も不足してしまいます。

ですので、体重が落ちない人は、補酵素を充足させることで代謝が回復するかもしれません。

 

» 意外と知らない「代謝」「酵素」「補酵素」とは?!

 

⑤インスリン感受性の低下

 

✓ 栄養が吸収されエネルギーになるまでの流れ

・食事をする
  ↓
・小腸から栄養を吸収する
  ↓
・血液中に糖が満たされる
  ↓
・糖を細胞内に取り込む(インスリンが必要)
  ↓
・ミトコンドリアでATPを合成
  ↓
ATPをADP/無機リン酸に分解しエネルギーが生じる

 

栄養を細胞内に取り込むときに、インスリンが使われます。

ですので、インスリンの働きが悪くなると、栄養が細胞内に入らずエネルギーが作られにくくなります。

 

その結果、使われなかった栄養素が、体に蓄積されていくということです。

 

» インスリン感受性を高める方法

» インスリン感受性を高めるサプリメント”10選”

 

⑥腸内環境の悪化

 

腸内環境が悪化することにより、「短鎖脂肪酸」が少なくなってしまいます。

短鎖脂肪酸は、食事性の”脂肪分の分解”や”吸収量を調節”する働きがあります。

 

つまり、短鎖脂肪酸が減ることにより、”体脂肪量が増加する”ということです。

 

» ダイエット・減量が停滞したら「腸内環境の悪化」を疑え!

 

⑦カロリー制限による代謝の低下

 

人間には「恒常性(ホメオスタシス)」というものがあります。

体温や血圧、心拍数などあらゆるものを一定に保とうとする働きのことです。

 

人間は、体に栄養が入ってくるときは、たくさんエネルギーとして使うことができます。

しかし、恒常性があることにより、体に栄養があまり入ってこなくなると「なるべく栄養を体に蓄えておこう」とします。

 

分かりやすく言うと、カロリー制限を長期間継続すると「エコモード」「省エネ」の状態になるのです。

ですので、極度なカロリー制限はせず減量する必要があります。

 

» 失敗しないチートデイ?!【リフィードとは】

» チートで食べるものは「和菓子」一択?!その理由とは?

 

⑧薬剤による体重の増加

 

抗うつ剤、抗精神病薬などを服用している人は、副作用で体重増加が起こります。

 

✓ 副作用の具体例

  • 血糖異常(インスリン感受性の悪化)
  • 内分泌系に異常に起こる
  • 自律神経に異常が起こる

 

薬を服用している人でダイエット・減量をする方は、予め医者に相談するようにしましょう。

 

■まとめ【カロリー以外にも注目しよう!

 

今回は、『食事管理を徹底している人でも体重が落ちない”8つ”の原因』を紹介しました。

 

減量するときは「アンダーカロリーだけが注目されがち」ですが、そもそも消費カロリーを正確に計算することは不可能です。

 

ですので、食事管理を徹底しているにも関わらず体重が落ちない人は、消費カロリー以外に目を向けてみましょう。

 

今回紹介した、8つの原因をぜひ参考にしてみてください!

 

◎要点まとめ

要点まとめ

✓ 体重が落ちない”8つ”の原因

  • カロリー計算が合っていない
  • 肝機能の異常
  • 甲状腺機能低下症
  • 代謝に必要な補酵素の不足
  • インスリン感受性の低下
  • 腸内環境の悪化
  • カロリー制限による代謝の低下
  • 薬剤による体重の増加

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFメンズフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1.5万PV以上

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