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「骨粗鬆症」を予防・改善する栄養学的アプローチ

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骨は「破壊」「再生」を繰り返している

 

この記事を読むと分かること

  • 骨粗鬆症とは?
  • 骨の構造
  • 骨を作る「リモデリング」とは?
  • 骨を作るために必要な栄養素

 

趣味筋肉
栄養の学校NNCやセミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋トレ歴6年、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

現在の超高齢化社会での「骨粗鬆症」の患者数は、”1,200万人”以上にもなります。

さらに、予備軍まで合わせると、”2,000万人”以上いると言われています。

 

骨粗鬆症は、女性ホルモンとの関わりが強いので、特に”女性の方”が悩まされている症状です。

 

高齢者に限らず、若いうちから「骨粗鬆症」の知識を身につけておけば、将来困ることはありません。

 

この記事では、骨粗鬆症に対する栄養学的アプローチを解説していきます。

 

■骨粗鬆症とは?

 

WHOでは、「骨粗鬆症は、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大し、骨折の危険性が増大する疾患のこと」と定義しています。

 

簡単に言うと、「骨折するリスクが高くなるほど、骨が弱くなっている状態のこと」です。

 

骨粗鬆症になると、尻もちをついただけ、重い荷物を持ち上げただけ、とかでも骨折してしまうこともあります。

 

特に、”手足の付け根””背中”が骨折しやすいです。

 

また、高齢者になったときに背が低くなったり、背中が丸まったりしてしまう原因にもなります。

 

◎女性ホルモンと関係している⁉

 

骨を作るときには、女性ホルモンの”エストロゲン”が深く関わっています。

ですので、女性の疾患率がすごく高いです。

 

骨量は”20〜30歳”くらいがピークで、そこから徐々に落ちていき、閉経のあとから一気に落ちていきます。

それに伴い、骨粗鬆症のりスクが高まるのです。

 

■骨の構造について

骨の構造 参考: https://www.kango-roo.com/learning/3754/

 

骨は硬いイメージがありますが、意外と骨の中は”空洞の部分”が多いです。

 

「海綿質」という部分は、スポンジ状になっています。

この部分が網目状の空洞になっており、外からの衝撃があったときに耐えられる丈夫な構造になっています。

 

そして、骨の真ん中の空洞の部分は「骨髄腔」です。

骨髄には、造血作用があります。

骨には穴があり、そこには血管が通っていて、そこから栄養が送られていくということです。

 

◎骨は破壊と再生を繰り返している⁉

 

骨は、一度形成されたらずっと使われていくイメージがあると思います。

 

しかし、骨は破壊と再生が繰り返されていて、常に新しいものが作られているのです。

 

1年で全体の骨の”約5分の1”が、新しいものに作り変えられています。

 

◎破壊と再生の「リモデリング」

 

骨には、「破骨細胞」と「骨芽細胞」というものがあります。

  • 破骨細胞:「骨吸収」という、古くなった骨を壊す働きがある
  • 骨芽細胞:「骨形成」という、新しい骨を形成する働きがある

 

そして、この骨の破壊と再生の一連の流れのことを「リモデリング」といいます。

 

普段は、骨吸収と骨形成のバランスが保たれていて、骨の量も一定になっています。

 

しかし、何らかの影響により、どちらかが弱まったり強まったりすると、骨がもろくなったり丈夫になったりするのです。

 

■リモデリングに関与する栄養素

 

リモデリングの際には、さまざまな栄養素やホルモンが関与しています。

 

「骨芽細胞(骨形成)」と「骨芽細胞(骨吸収)」に分けて解説します。

 

◎骨芽細胞(骨形成)に必要な栄養素

 

骨の材料になるのが「カルシウム」です。

カルシウムは、主に小腸から吸収されます。

このときに必要になるのが「ビタミンD」です。

 

そして、吸収されたカルシウムを骨に定着させるときに必要なのが「ビタミンK」です。

骨形成をするときは、カルシウム結合性のタンパク質である”オステオカルシン”が必要になります。

このオステオカルシンの合成に、ビタミンKが使われるのです。

 

つまり、「カルシウム・ビタミンD・ビタミンK」が十分にあることにより、骨芽細胞が促進して新しい骨が作られるということです。

 

◎破骨細胞(骨吸収)で重要なホルモン

 

”血中のカルシウム濃度”が低くなったときに、副甲状腺ホルモンの”パラトルモン”というものが放出されて、破骨細胞を促進します。

 

血液中のカルシウムが少なくなると、骨からカルシウムが取り出されてしまうということです。

 

逆に、甲状腺ホルモンの”カルシトニン”は、破骨細胞の活性化を抑える働きがあります。

 

そして、女性ホルモンの”エストロゲン”には、カルシトニンの分泌を促進する働きがあるのです。

 

つまり、エストロゲンが十分に分泌すれば、破骨細胞の働きを抑えて骨が壊されるのを防ぐことができるということです。

 

エストロゲンは、骨粗鬆症の予防に非常に大事なホルモンということですね。

 

 

■骨粗鬆症を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

タンパク質、ビタミンC、イソフラボンなども大事ですが、骨形成に重要な”3つ”の栄養素を紹介します。

 

繰り返しになりますが、骨の形成に必要な栄養素は、カルシウム・ビタミンD・ビタミンKです。

 

◎骨形成に必要な栄養素

 

✓骨形成に必要な量

  • カルシウム:650mg/日
  • ビタミンD:8.5μg/日
  • ビタミンK:150μg/日

 

現在の文献によると、「カルシウムとビタミンDの補給は、全骨折のリスクを15%減少し、股関節骨折のリスクを30%減少した」というデータが出ています。

 

しかし、厚生労働省が発表している「食事摂取基準」では、カルシウムの量が不足しているとしています。

※510mg以下しか摂れていない

 

また、ビタミンDも不足している人が多いです。

 

ですので、まずは、最低限上記にある推奨量を摂るようにしてください。

 

◎食品に含まれる栄養素の含有量

 

カルシウム

  • 小松菜:170mg/100g
  • 高野豆腐:132mg/1個
  • さくらえび:100mg/大さじ1
  • 煮干し:220mg/10g

小魚や緑黄色野菜を、意識的に摂ると良いでしょう。

 

→ 関連記事「カルシウムの効果と摂取方法」

 

ビタミンD

  • 鮭:33μg/100g
  • しらす干し:9.2μg/大さじ1
  • 乾燥きくらげ:4μg/1g
  • まいたけ:4.9μg/100g

動物性と植物性とありますが、両方から摂るようにしましょう。

また、日光を浴びることで、体内でビタミンDを合成することができます。

 

→ 関連記事「ビタミンDの効果と摂取方法」

 

ビタミンK

  • 納豆:180μg/30g
  • ほうれん草:270μg/100g
  • ルッコラ:210μg/100g
  • わかめ:120μg/100g

納豆は、イソフラボンも一緒に摂れるので、毎日1パックを目安に食べると良いでしょう。

 

→ 関連記事「ビタミンKの効果や摂取方法」

 

■まとめ【運動も大事】

 

今回は、骨粗鬆症を予防・改善する栄養学的アプローチを紹介しました。

 

骨粗鬆症は、女性ホルモンのエストロゲンと深い関わりがあります。

そして、エストロゲンは、年齢とともに低下していきます。

 

ですので、女性の方は、若いうちから適切な栄養摂取をして予防をしておいたほうがいいでしょう。

また、骨粗鬆症を予防する方法として「運動」も効果的です。

 

骨密度は、目には見えないものです。

未来の自分に対しての貯金だと思って、今からコツコツと栄養素を蓄えておきましょう。

 

◎要点まとめ

要点まとめ

  • 骨粗鬆症はエストロゲンと深い関わりがある
  • 骨は、破骨細胞と骨芽細胞により、常に破壊と再生を繰り返している

✓骨を作るために必要な栄養素

  • カルシウム:650mg/日
  • ビタミンD:8.5μg/日
  • ビタミンK:150μg/日

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1万PV以上

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