この記事を読むと分かること
・サプリメントを摂取する際の”4つ”のリスク
・サプリメントに”発がん性”があるってホント?
「過剰摂取で肝臓や腎臓を悪くする…?」
「サプリメントには発がん性がある…?」
毎日サプリメントを摂っている人は、このようなことを考えたことがあるのではないでしょうか?
実は、何も考えずにサプリメントを摂取していると、思わぬ悪影響を与える可能性があるのです。
この記事では、サプリメントを摂取する際の”4つのリスク”と”発がん性”について解説しています。
記事を読み終えると、今後サプリメントを摂取する際の不安がなくなり、最適なサプリメンテーションをすることができます。
■サプリメントに潜む”4つのリスク”とは?
✓サプリメントに潜む”4つ”のリスク
- 耐用上限量を超える過剰摂取
- コンタミネーション
- 薬との飲み合わせ
- 加工時の添加物
大前提として、『サプリメント=食品』であり『サプリメント=薬』ではありません。
あくまでも、サプリメントは健康補助食品であり「食品と同じ扱い」ということは頭に入れておいてください。
ですので、今回紹介するサプリメントのリスクも「食品のリスク」とも言えます。
それでは、1つずつサプリメントのリスクを紹介していきます。
①耐用上限量を超える過剰摂取
参考:サプリメントの危険性 | ハイパフォーマンススポーツセンター
ハイパフォーマンススポーツセンターでは、上記のサプリメントに”過剰摂取の恐れ”があると発表しています。
しかし、実際に「サプリメントを過剰摂取した」という報告はごく少数です。
そのため、サプリメントのパッケージに記載されている量を飲む分なら、ほとんど過剰摂取を心配する必要はないでしょう。
それよりも「必要量が足りていない」というケースの方が多く見られるので、過剰よりも不足の心配をした方がいいでしょう。
②コンタミネーション(異物混入)
特に”ドーピング禁止薬物”の混入は多数報告されています。
2002年に国際オリンピック委員会の医事委員会によって行われた調査では、634種類のサプリメントのうち94種類(14.8%)の英品に禁止薬物が混入していたことが報告されています。
現在は、昔ほど異物混入の心配をする必要はないものの、ドーピング検査のあるアスリートはサプリの選び方には注意したほうがいいでしょう。
◎ドーピング陽性反応の事例
上記は、日本の競泳選手からドーピング違反が出たときの記事。
ビタミン不足解消を目的に「海外製のサプリメント」を使用し、ジメチルブチルアミンが検出されたというもの。
事例2)ドーピング防止規則違反事例について | ニュース / News | JTU Web Magazine
上記は、トライアスロンの選手が「国内のインフォームドチョイス認証のサプリメント」から違反物質が検出されたという事例です。
「インフォームドチョイス認証のサプリメントだから絶対安心!」
ということではありません。
◎陽性反応が出た原因と対策
✓原因
・近い製造ラインで別のサプリメントを作っていて、何らかの拍子で微量に混入する
・原材料の保管場所での管理が不十分で、他の原材料から禁止薬物が混入する
※以前マイプロに虫が混入していたものなど
・製造釜がきちんと製造されておらず、前に製造していた禁止薬物が残っている
✓対策
・生産施設の審査、認証を確認する
・アンチドーピングの第三者認証を確認する
・第三者機関の成分分析データを確認する
民間のアンチ・ドーピング認証プログラムとマークの例
参考:https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/study/sports_nutrition/risk/tabid/1741/Default.aspx
ドーピング検査のある競技に出場している人は、アンチ・ドーピング認証があるサプリメントを選ぶと良いでしょう。
絶対ではありませんが、陽性反応のリスクを減らすことができます。
ちなみに、認証マークを取得するためには、2年前だと1つのサプリで3,000,000円くらいかかるらしいです。
③薬との飲み合わせ
サプリメントを摂取する際は、薬との飲み合わせにも注意が必要です。
↓↓↓飲み合わせに注意が必要な栄養素
・ビタミンK(クロレラ含有食品・青汁・スピルリナなど)
→ 血液凝固防止剤/ワルファリンの作用を阻害し、薬の作用を抑制する
・セントジョーンズワート
→ 抗てんかん薬・気管支拡張薬・血液凝固剤などの薬の作用を抑制する可能性がある。一部の抗うつ薬では薬の作用が増強され、重大な副作用が起こる恐れがある。
・シトラスフラボノイド・セサミン
→ 血圧降下(カルシウム拮抗薬)の作用を促進させ、血圧を下げすぎてしまう可能性がある。
・葉酸
→ 抗てんかん薬を分解してしまう恐れがある。
④加工時の添加物
市販されているサプリメントのカプセルは大きく3種類です。
・ハードカプセル
→ ゼラチン・セルロース
・ソフトジェルカプセル
→ ゼラチン・グリセリン
・ベジカプセル
→ セルロース
ピル上のカプセルは「体に悪い」と言われることがあります。
しかし、サプリで摂る分なら「問題ない」と考えて良いと思います。
■ビタミン系のサプリは発がん性がある?!
参考論文:https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/articles/10.1186/1471-2458-11-540
2011年、ビタミン系のサプリの継続摂取は、発がんリスクに繋がるのか?
このような内容で、日本人を対象にした研究です。
✓内容
研究開始時に循環器系疾患になっていなかった、40〜69歳の男女62,629人を追跡調査。5年間のビタミンサプリの摂取の変化と、全がんおよび循環器系疾患発生率との関連を調べた。
✓結果
4,501人が何らかのがんと診断。1,858人に循環器疾患の発症が見られた。
※ベースライン調査:ビタミンサプリの摂取、頻度、種類をヒヤリング。週1日以上摂っている人を「ビタミンサプリ摂取者」と定義。
5年後の調査において、がん、循環器系疾患を発症した男女とも「ビタミンB群サプリ」を最も多く摂取していたことが分かった。
参考:ビタミンサプリメント摂取とがん・循環器疾患 | 現在までの成果 | 多目的コホート研究
✓男性
ほとんど変化なし
✓女性
がんに関しては”12%ほど”リスクが高くなっている。しかし、継続摂取の場合はリスクが下がる。
論文にも書いてありますが、サプリメントを摂る人は「改善したいものがあってサプリを摂っている」人がほとんどです。
そのため、「不安・改善したいものがあってサプリメントを摂っている」という人を除いて集計を取ると、男性の結果と同じようなグラフの形になります。
これらの内容を加味すると、「ビタミン系のサプリの継続摂取が発がんリスクがあるとは言えない」と結論づけて良いと思います。
■まとめ
今回は、サプリメントに潜む意外なリスクを紹介しました。
サプリメントはとても便利ですが、その反面”リスク”もあります。
毎日欠かさずサプリメントを摂取している人は、4つのリスクを理解した上でサプリメンテーションをするようにしましょう。
◎要点まとめ
要点まとめ
✓サプリメントの”4つのリスク”
- 耐用上限量を超える過剰摂取
- コンタミネーション
- 薬との飲み合わせ
- 加工時の添加物
✓ビタミン系のサプリに「発がん性はない」と言える
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。