健康 栄養学

「便」から分かる栄養・健康状態

 

この記事を読むと分かること

  • 便の構成
  • 栄養状態を把握する方法
  • 色・臭い・形状の具体的な評価方法

 

趣味筋肉
栄養学を学べる日本一の学校NNC・セミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋肉7年目、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

栄養・健康状態を確認する場合「血液データ」を見るのが、迅速かつ正確に把握することができます。

しかし、血液検査を定期的に行っている人は少ないと思います。

 

そこで、身近で簡単に栄養・健康状態を確認する方法「便の状態の確認」です。

 

この記事では、便の状態から栄養・健康状態を確認する方法を解説しています。

 

「血液検査に行っている暇なんてない…」

「だけど自分の栄養・健康状態は気になる…」

 

このような方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

 

■便の構成

 

健全な便の場合、全体の”60〜70%”が水分です。

その他、腸内細菌・セルロース(食物繊維)・不消化物で構成されています。

 

1回の便が150〜200gだと過程すると、脂質の排泄は2g程度(便の重さの1%ほど)です。

 

■栄養・健康状態を把握する方法

 

体の不調を改善するために栄養学的アプローチをする場合、まずは「栄養状態の把握」が必須です。

 

↓↓栄養状態を確認・把握する方法

・口頭でのヒアリング

・行動分析

・血液検査

・遺伝子検査

・「便」の状態を確認

・「尿」の状態を確認

 

今回は、上記の中でも「便の状態」に焦点を当てて解説します。

 

»【関連記事】「尿」から分かる栄養・健康状態

»【関連】血液検査で見るべき数値

 

■色・臭い・形状の/具体的な評価方法

 

便の状態から栄養・健康状態を把握するときは「色」「臭い」「形状」から判断することができます。

 

どれか1つだけではなく”3つ全て”使うと”より詳細まで”評価することができます。

 

それぞれ解説していきます。

 

◎便の「色」の評価

 

便の「色」の評価ポイント

黄色 ← 茶褐色(正常) ー 茶色 ー 焦げ茶色 → 黒

酸性(最低でも6以上) ←  → アルカリ性(最高でも8以下)

 

✓「酸性」寄りの場合

→オリゴ糖や食物繊維(プレバイオティクス)が多めの食事・腸内環境

 

✓「アルカリ性」寄りの場合

→ 動物性のタンパク質が過剰気味

→ 腸に滞留してる時間が長い

→ 胃、十二指腸、食道などの出血によるタール便の増加

→ 黒い色素を含む食材の摂取

 

✓タール便(黒い便)の場合

→ イカ墨など”黒い色素”を摂取したとき

→ 一度に動物性のタンパク質を大量に摂取したとき

→ 胃潰瘍(空腹時の胃の痛みなど)の可能性

→ 十二指腸潰瘍(起床時・夜間・空腹時のみぞおちの痛み・吐血など)の可能性

→ 食道がん・胃がんの可能性

 

✓健全な色(黄色)になる理由

→消化液である「胆汁」の中の「ビリルビン」の色素が黄色いため

→黒っぽい便(タール便)寄りのときは、胆汁がうまく働いていない可能性がある

※タンパク質の過剰摂取 → 肝臓が働かない → 胆汁の分泌が少ない

 

胆汁が分泌しないと…

→ コレステロールの排出がうまくできなくなるので、ダイエットにとってもマイナスに働く

→ 胆汁が分泌していない・肝機能がうまく働いていないときは、皮膚に「黄疸」ができやすい

 

黄疸がある人は、肝臓障害の疑いがあるのでお医者さんに行くのをオススメします。

 

◎便の「臭い」の評価

 

✓タンパク質を分解する過程で発生する臭い(インドール・スカトールの臭い)

→ タンパク質の摂取量の調整(1食あたり50g以下にする)

→ 植物性タンパク質の比率を上げる

 

✓未消化のタンパク質はアルカリ性の臭い

→色は普通だがアンモニア臭がする→ 肝機能が低下してる可能性がある→基礎代謝が低下

 

✓脂肪便・未吸収の炭水化物は「酸性臭」

✓肉食が多いときは「腐敗臭」

✓膵疾患・直腸がんの方は特に臭いが強い

✓腸内の便の滞留してる時間が長いと臭いは強くなる

 

◎便の形状

参考:https://brand.taisho.co.jp/

 

便の「形状」のポイント

コロコロ便 ← 硬い便 ー 普通の便 ー 泥状の便 → 水状の便

遅い(100時間) ← 消化器官の通過時間 → 速い(10時間)

 

✓便が硬い(通過時間が長い)

→ マグネシウムの不足(特に酸化マグネシウムが少ない)

→ 交感神経の活性(腸が動くときは副交感神経が優位(リラックスモード)のとき)

→ 大腸の痙攣

→ 水分量の低下

→ 運動不足( 運動は”ぜん動運動”を活発にする)

 

»【関連記事】腸内環境を整える三種の神器

 

✓便が水状(通過時間が速い)

→ マグネシウムが過剰

→ 副交感神経が活性

→ ストレスによる影響(便秘になることもある)

→ 水分量の増加

→ 突発的な運動

 

»【関連記事】下痢・軟便になる3つのパターン「予防・改善方法」

 

■まとめ

 

体の栄養・健康状態を手軽に把握したいときは「便の状態」を確認すると良いでしょう。

 

また、「色・臭い・形状」をまとめて確認すると、栄養状態をより詳細まで把握することができます。

 

便の「色」だけでも、胆汁・肝臓・腸内環境・自律神経など、いろんなアプローチが可能です。

 

ぜひ、今回の内容を自分の栄養・健康状態の把握に使ってみてください。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFメンズフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1.5万PV以上

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