冷え性は「万病の元」
この記事を読むと分かること
- 冷え性とは?
- 冷え性の原因とは?
- 冷え性を予防・改善する栄養学的アプローチ
- 体を温める食材・冷やす食材
多くの人が悩まされている「冷え症」
特に女性の方は、男性と比べて”冷え”からくるトラブルに悩まされている人が多くいます。
そんな「冷え性」も、摂取する栄養次第で、ある程度”改善することが可能”です。
この記事は、誰でも簡単にできる「冷え性を予防・改善する栄養学的アプローチ」を紹介します。
■冷え性は万病の元?
みなさんがよく聞く「冷え性」とは、どんな症状でしょうか?
”西洋医学”から見ると、明確な答えはありません。
一方、”東洋医学”から見ると重要視されている症状になります。
特に”漢方”の分野では「冷えは万病の元」と言われているのです。
✓冷えから来るさまざまな不調
- 便秘
- 肩こり
- 不眠
- 免疫力の低下 など
◎冷え性とは?
冷え性とは「中枢温と末梢温の温度較差がみられ、温かい環境下でも末梢体温の回復が遅い病態であり、多くの場合冷えの自覚を有している状態」のことです。
- 深部体温と手先・足先などの末端と”温度の較差”がある状態
- 暖かい部屋でも、なかなか手足が温かくならない
- 冷えを自覚している状態
まとめると、このような状態を「冷え性」としています。
また、冷え性を自覚している女性は”半数ほどいる”と言われています。
■冷え性の原因とは?
✓冷え性の主な原因
- 女性ホルモンの乱れ(月経直後、妊娠中、更年期など)
- 貧血
- 無理なダイエット
- 自律神経の乱れ
- 血行不良・筋肉量が少ない など
生理(月経)の直後は、基礎体温が下がっている状態なので、”冷え”を感じやすいです。
→ 関連記事「生理痛を緩和する栄養学的アプローチ」
貧血になると”赤血球が少なく”なり、末梢まで酸素や栄養素を運ぶことができなくなります。
そのため、血行が悪くなり、冷え性にも悩まされるのです。
その他にも、ストレスなどにより”交感神経が優位な状態が続く”のも冷え性の原因になります。
交感神経が優位な状態が続くと、末端の血管が細くなり、手足が温まりづらくなるということが起こるからです。
また、運動不足などによる血行不良、筋肉量の不足も冷え性の原因になります。
■「冷え性」を予防・改善する栄養学的アプローチ
冷え性を予防・改善するためには、”血行を良くすること”が大事です。
そして、血行を良くするためには、”赤血球をしっかりと作ること”が大事になります。
◎赤血球を作るために必要な栄養素
✓赤血球を作るために必要な栄養素
- タンパク質:1.4〜2g/kg体重/日
- 鉄:10.5mg/日
- 亜鉛:15〜30mg/日
- マグネシウム:270mg/日
- 生姜などの身体を温める食材
✓タンパク質
- サバ:20.6g/100g
- 木綿豆腐:7.0g/100g
- 鶏むね肉:23.3g/100g など
タンパク質は、体を作る材料になりますので、毎日必要量を摂取しましょう。
✓鉄
- あさり:3.8g/100g
- 鶏レバー:13.0mg/100g
- ピュアココア:14mg/100g
鉄を補給することで貧血を改善し、その結果”冷え性を改善”することに繋がります。
→ 関連記事「鉄の効果と摂取方法」
✓亜鉛
- 牡蠣:14.5mg/100g
- いりごま・チアシード:5.9mg/100g
- ピュアココア:7mg/100g
→ 関連記事「亜鉛の効果と摂取方法」
✓マグネシウム
- 煮干し:230mg/100g
- アーモンド:310mg/100g
→ 関連記事「マグネシウムの効果と摂取方法」
■体を温める食材・冷やす食材
✓体を”温める”食材
- 生姜
- ごぼう
- 人参
- れんこん
- にんにく
- 鮭
- うなぎ
- 味噌
- チーズ
- 黒豆
- 梅干し
- 紅茶 など
✓体を”冷やす”食材
- トマト
- きゅうり
- レタス
- スイカ
- みかん
- バナナ
- 白砂糖
- 酒
- コーヒー
- 牛乳 など
体を温める食材は、「和食」で使われている食材に多いです。
ですので、冷え性の人は、パンや小麦を使った麺類よりも「和食」をメインにすると良いでしょう。
◎女性の味方「生姜」
”生理痛を緩和”する食材でも「生姜」をオススメしていますが、”冷え症の改善”にも効果があります。
生姜が体を温める理由は、生の時に含まれている「ジンゲロール」の一部が加熱により「ショウガオール」というものに変化するためです。
この「ショウガオール」が体を温める効果があります。
ショウガは、生で食べても効果はありますが、”体を温めるため”には、加熱して食べるほうが効果的です。
→ 関連記事「生理痛を緩和する栄養学的アプローチ」
■まとめ【栄養摂取で冷え性を改善しよう!】
今回は「冷え性を予防・改善する栄養学的アプローチ」を紹介しました。
冷え性を改善する方法は、体を冷やさない、運動をする、自律神経を整えるなどがあります。
さらに、今回紹介した栄養摂取を行えば、”万病の元”と言われる冷え性を改善することができるでしょう。
栄養摂取は、”今日からできる簡単な方法”です。
ぜひ、”ショウガの摂取”だけでも試してみてください!
◎要点まとめ
要点まとめ
✓冷え性とは
- 深部体温と手先・足先などの末端と”温度の較差”がある状態
- 暖かい部屋でも、なかなか手足が温かくならない
- 冷えを自覚している状態
✓冷え性を改善するために必要な栄養素
- タンパク質:1.4〜2g/kg体重/日
- 鉄:10.5mg/日
- 亜鉛:15〜30mg/日
- マグネシウム:270mg/日
- 生姜などの身体を温める食材
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。