現代の科学に感謝!
この記事を読むと分かること
- 合成のサプリメントは身体に悪いのか?
- 天然と合成、それぞれのメリット・デメリット
筋トレ6年目、2019年JBBFメンズフィジークでは”県2位”
オンラインサロンやセミナー、書籍、論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニーです。
「このサプリは、”天然の素材”を使用!!」
このように書かれている、サプリのパッケージを見たことあると思います。
イメージ的には、「合成のモノより、天然のモノの方が身体に良さそう」ですよね?
しかし、本当に天然のモノの方が身体に良いのでしょうか?
この記事を読めば、天然のモノか合成のモノ、どちらを選ぶべきなのかを理解することができます。
サプリメントは「合成」より「天然」の方がいいのか?
天然 = 身体に良いモノ
合成 = 身体に悪いモノ・副作用がある
ほとんどの人が、このような認識をしていると思います。
しかし、サプリの効果は「合成」と「天然」どちらも同じです。
⚫︎「合成」と「天然」サプリの効果は同じ
「合成のサプリ」と「天然のサプリ」の効果は、ほとんど同じです。
なぜなら、人間の身体は、『分子構造が同じなら、天然と合成を区別できないから』です。
例えば、「ビタミンB群」や「ビタミンC」は、今の技術なら、天然と全く同じ分子構造のモノを作ることができます。
つまり、合成のサプリメントで摂っても、天然のモノから摂っても効果は同じ、ということになります。
✔︎ 例えば、ビタミンCを摂ることが目的なら、これらは同じ効果になる
- 「合成のサプリ1錠」で、1gのビタミンCを摂る
- 「レモン50個」食べて、1gのビタミンCを摂る
⚫︎「合成」のサプリメントは"効く"のか?
「合成のサプリメントは効かない」
「天然の方が効果がある」
このように主張する人もいますが、そんなことありません。
もし、「合成のモノが効かない」というのなら、合成で作られる「クスリ」も効かないことになります。
みなさん、「クスリが効かない」なんて、考えたことありませんよね?
つまり、そういうことです。
「合成のサプリメント」も「クスリ」と同じで、しっかりと効果はあります。
⚫︎ そもそも「合成の定義」が難しい
「合成」と「天然」というテーマでお話しているものの、そもそも「合成の定義」が難しいという問題があります。
例えば、ビタミンやアミノ酸は、「ブドウ糖を発酵」させて作るものが大半です。
この場合でも、定義上は「合成」になります。
しかし、原料であるブドウ糖は「天然」です。
このように、原料から見ると、「天然と合成、どこから区別するのか?」という問題が生じます。
⚫︎ 完全なる「合成のモノ」
「クレアチン」や「カルニチン」のように、”大元の原料”から合成のモノなら、完全なる合成のモノと言えます。
ちなみに、クレアチンやカルニチンを”天然抽出”しようとしたら、”膨大の量の赤身肉”が必要になります。
ですので、これらの天然のモノを作るのは、現実的ではありません。
クレアチンやカルニチンは、効果のあるサプリメントです。
天然なのか。合成なのか。
これだけで、効く・効かないを判断することはできません。
「天然」「合成」だけで、判断してはいけない
サプリメントを選ぶとき、「天然」「合成」だけを”判断基準にしない方がいい”でしょう。
天然でも「フグ」「毒キノコ」「野菜に含まれるアク」など、身体に悪いモノは存在します。
「天然だから身体に良い」という固定観念は、危険なので捨ててください。
サプリメントは、天然・合成それぞれの「メリット・デメリット」を理解した上で、選ぶようにしましょう!
⚫︎「天然」のメリット・デメリット
✔︎ 天然の「メリット」
・天然という安心感
→ やっぱり天然という言葉は”安心感”がある
✔︎ 天然の「デメリット」
・効果の割に、圧倒的にコストがかかる
→ 効果は合成とほとんど同じ
・原料によって中身の成分が変わる
→ 特にハーブ系は、天候や産地によって成分が大きく異なってしまう
⚫︎「合成」のメリット・デメリット
✔︎ 合成の「メリット」
・低コストで作れる
→ 天然と比べると圧倒的にコストが低い
・中身の成分が安定している
→ 成分が安定しているので、栄養管理がしやすい
✔︎ 合成の「デメリット」
・今の科学力でも、”天然と同じ分子構造のモノ”を作れない成分もある
→ 脂溶性のビタミンA・Eは、分子構造が複雑なため天然と同じモノを作れない
まとめ【天然か合成どちらでも良い】
今回は、天然と合成の違いを解説しました。
結論としては、『天然も合成も効果はほとんど同じなので、どちらを選んでも良い』となります。
金銭的に余裕があって天然にこだわる人は「天然」
効果が同じならこだわらないという人は「合成」
こんな感じの選び方で大丈夫です。
メリット・デメリットを理解した上で、自分に合った方を選んでください!
⚫︎ 要点まとめ
最後に、簡単にまとめておきます。
要点まとめ
- 「天然」と「合成」どちらもほとんど効果は同じ
- 分子構造が同じなら、人間の身体は「天然」と「合成」を区別できない
- 脂溶性ビタミンなど一部の成分は、「合成」で作れないモノもある
- そもそも「合成の定義」が難しい
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。