健康 栄養学

「胃」の働きを理解すれば栄養摂取を最大化できる!

 

消化・吸収も含めて栄養摂取

 

この記事を読むと分かること

  • 胃の具体的な働き
  • 胃の機能低下による栄養摂取への影響
  • 胃の働きの改善方法

 

趣味筋肉
栄養の学校NNCやセミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋トレ歴6年、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

「健康的な栄養摂取にこだわっている!」

 

このような人でも、”口から摂取するモノ”はこだわっているけど

「消化・吸収まで意識している」という人は少ないんじゃないでしょうか?

 

腸から栄養が吸収されて、初めて「栄養を摂取した」と言えます。

 

この記事では、吸収の前段階の”消化”を行う「胃」の働きを解説しています。

 

この記事を読んで「胃」の働きを理解することができれば、正しい栄養摂取に近づくことができるでしょう!

 

■胃の働きとは?

参考:胃の構造とはらたき

 

胃の働きをひとことで言うと、『胃液の中に含まれる胃酸による、食べ物の消化』です。

 

まずは、胃の各部位の名称と働きを見ていきましょう。

 

◎胃の構造

 

上の写真を見ながら理解してください。

 

☆「噴門部」

弁がついていて、食道への逆流を防ぐ役割。

何らかの影響により、噴門部が開いていしまうと「逆流性食道炎」を引き起こすことがあります。

 

☆「幽門部」

十二指腸への食物の通過量を調節する役割。

よく「急いでご飯を食べると消化されず腸にいくので吸収されない」と言われます。

しかし、消化した食べ物は、おかゆ状でないと幽門部から先の十二指腸に行くことはできません。

ですので、通常の量でしたら、急いで食べても消化されないということはないのです。

ただ、短時間で胃に収まり切らないくらい大量に食べれば、話は別になりますが。

 

☆「胃底部」

胃液を分泌して消化を促す役割。

胃酸の主原料「ペプシン」を分泌して、食べ物をおかゆ状にします。

 

☆「筋層」

縦走筋、輪状筋、斜走筋の3層になっている筋膜。

ぜんどう運動によって食物をすりつぶし、下へ運ぶ役割があります。

 

■消化で一番大事な「胃酸」

 

胃での消化を考える上で、一番大事なのは「胃酸」です。

 

胃酸の働きを簡単に説明すると、『強力な酸によって胃の中を一定以上の酸性を保ち、食物を細かくする役割』です。

 

また、食物の中には、菌・食中毒の元・アレルギー成分など、必要のないものもあります。

 

胃酸には、このような『体に必要のないものを不活性化(殺菌)する役割』もあるのです。

 

◎胃酸のpH

 

胃酸のpH:1〜2ほど

※ pH:数字が小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性

1(強酸性)〜14(強アルカリ性)

 

一般的に人間の体内のpHは、7.35〜7.45です。

つまり、人間の体内のpHは、弱アルカリ性に保たれているということです。

 

◎胃酸が必要な理由とは?

 

胃酸が必要な理由は、『消化酵素である「ペプシン」の至適pHであるため』です。

 

「ペプシン」は、数ある消化酵素の中でも一番大事と言っても過言ではありません。

そして、そのペプシンが働きやすいpHが2くらいなのです。

 

◎タンパク質を消化するときのメカニズム

 

☆タンパク質を消化するときのメカニズム

タンパク質を摂取
   ↓
胃酸の「ペプシン」によってざっくり分解
   ↓
膵液の「トリプシン・キモトリプシン」でさらに細かく分解
   ↓
小腸の「アミノペプチダーゼ」でアミノ酸・ペプチドまで分解
   ↓
体内に吸収される

 

つまり、ペプシンがより働ける状態にすることが、胃の機能を最大化するためには非常に重要ということです。

 

◎強酸性の胃酸で胃に穴が空かない理由

 

胃の内膜には、”胃粘液のコーティング”がされていて、胃酸が胃を傷付けないようになっています。

 

胃酸は、直接分泌されるわけではなく、胃壁から別々に分泌された水素イオン・塩化物イオンが胃内部で混ざって塩酸になる。

これが胃酸の正体です。

 

◎胃酸が増えすぎると起こる原因と症状

 

胃のベストな状態は、適切な胃酸量・pHが保たれていて、かつスムーズに食事が十二指腸に運ばれる状態です。

 

しかし、空腹時にも胃酸が分泌してしまう場合があります。

このような人は、胃酸分泌の原因になる神経伝達物質が出過ぎるために起こってしまいます。

 

胃酸過多の症状:胃もたれ、胸焼け、げっぷ、胃酸逆流、口臭が臭うなど

 

◎胃酸分泌の流れ(3つの神経伝達物質)

 

胃酸分泌は、大きく3つの神経伝達物質によって行われます。

 

☆胃酸分泌の流れ

食欲を促す匂いによって「アセチルコリン」が分泌
   ↓
胃に食物が入ると「ガストリン」のレベルが上がる
   ↓
アセチルコリンとガストリンが胃粘膜に到達すると「ヒスタミン」が分泌される

 

これら3つの神経伝達物質が受容体と結合すると、「プロトンポンプ」が活性化され、胃酸の分泌の指令が出されます。

 

胃酸が少ない:アセチルコリンが上手く働かない、ガストリンが分泌されない

胃酸が多い:アセチルコリン・ガストリンのレベルが元々高く、食事によって、大量に分泌してしまう

 

これを知っておけば、胃酸の分泌が多すぎたり、少なかったりする場合のアプローチ方法も明確になるでしょう。

 

■低胃酸の場合でも逆流性食道炎になるリスクがある

 

逆流性食道炎は、胃酸過多で起こるイメージが強いと思います。

 

しかし、胃酸が強すぎる場合よりも、低胃酸の方が逆流性食道炎の症例数は多いのです。

 

◎低胃酸のほうが逆流性食道炎になる理由

 

☆低胃酸のほうが逆流性食道炎になる理由

食べ物がおかゆ状になっていないと、幽門部から十二指腸に運べない
   ↓
胃酸が足りてないので消化酵素も足りてない
   ↓
長時間、胃の中で細かく分解する必要がある
   ↓
消化されていない食べ物や胃酸が胃に残る
   ↓
食道の方へ戻ってしまう
   ↓
逆流性食道炎になる

 

これが、低胃酸の場合の逆流性食道炎です。

 

◎高齢になるほど低胃酸になる

 

50〜70代の、約70〜75%が低胃酸症状を患っています。

 

ですので、50〜70代の方が胃のトラブルにあったときは、胃酸過多よりも、低胃酸を疑うほうが確率が高いです。

 

◎制酸剤は一時的に使うならアリ

 

制酸剤(プロトンポンプインヒビター)を慢性的に摂取している人は”脳梗塞の発症リスク”が高いというデータもあります。

 

ですので、一時的な対策としては良いものの、長期的にみたら薬の投薬に頼りすぎるのも良くありません。

 

◎胃酸を分泌するための栄養学的アプローチ

 

逆流性食道炎になると、制酸剤が処方されます。

しかし、制酸剤を摂取すると、胃酸が分泌されにくくなっている状態で、食道だけでなく、全体の胃酸量も制御されます。

そうすると、どんどん消化が悪くなるという悪循環になってしまうのです。

 

こんなときは、胃酸の分泌を促進する、レモン水・クエン酸系のものを摂取すると胃酸分泌量が戻ってくる傾向にあります。

 

また、マグネシウム、亜鉛、鉄が不足している方は低胃酸になりやすいです。

ですので、マルチビタミンミネラルを積極的に摂取すると良いでしょう。

 

→ 関連記事「オススメのマルチビタミンミネラル10選」

 

◎低胃酸の一時的な対処法

 

低胃酸を一時的に対処する方法があります。

 

『高いアルコール度数のお酒を飲む』、または『カフェインの摂取を短期間に摂取する』という方法です。

 

これらを摂取すると、胃酸の分泌が加速されます。

 

ですが、逆に言うと”胃酸過多の人”は、アルコールやカフェインは避けたほうがよいということになります。

 

■ストレスで胃が痛くなる理由

 

ストレスがかかると交感神経が高まり、ピリピリした状態になります。

 

そうすると、胃のぜんどう運動が活発になり、多くの胃酸が分泌し「胃潰瘍」の原因になるのです。

 

また、交感神経が高まると、血管収縮が起こりやすく、胃の粘膜に送る必要がある血流量が減少して胃の粘膜が傷つきやすくなります。

 

ストレス以外でも、睡眠不足・過度な疲労・喫煙習慣・ピロリ菌の感染症を患ってる人は注意が必要です。

 

■まとめ【消化・吸収までして栄養摂取】

 

今回は、「胃」の働きについて解説しました。

 

「胃は食べ物を消化している臓器」ということは知っていても、胃の働きまで理解している人は少ないと思います。

 

胃の働きを理解して栄養摂取を行えば、スムーズな消化が可能になり、口から摂取したものをしっかり吸収することが可能です。

 

栄養摂取にこだわる人は、ぜひ「胃」の働き、消化・吸収までこだわってみてください!

◎要点まとめ

 

最後に簡単にまとめておきます。

 

要点まとめ

  • 「胃」は食べ物の消化で一番大事なステージ

  • 年齢を重ねるほど「低胃酸の症状」が多い

  • 朝に温かいコーヒーを1杯飲む週間をつける
    → 胃酸の分泌を促進

  • レモン水・クエン酸系のものを運動前や食事の前に飲むなどの工夫する

  • 遺伝的に神経伝達物質レベルが特徴的な方もいるので、栄養摂取、生活習慣だけでなく、お医者様に話を聞くのも大事

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間1万PV以上

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