この記事で解決できるお悩み
✔︎ 筋肉を分解する「糖新生」ってなに?
✔︎「糖新生」を防ぐ方法を教えて
『筋トレは、人生を豊かにするための1つのツール』をテーマに、筋肉リテラシーを上げるためのブログを毎日更新しています!
この記事は筋肉博士”山本義徳”先生の書籍『アスリートのための最新栄養学(上)』を参考にしています。
糖質が足りなくなると『ヤバい』
この記事では、筋肉を分解する「糖新生」について、分かりやすく解説しています。
『糖新生を防ぐ方法』も紹介しているので、ぜひ最後まで読んでください!
筋肉を分解する「糖新生」とは?
「糖新生」を、一言でいうと、『筋肉などを分解して、体内で新たにブドウ糖をつくり出すこと』です。
わたしたち人間は「糖質(ブドウ糖)」を、主なエネルギー源としています。
ですので、ブドウ糖が体から無くなるとヤバいのです。
最近は、糖質を食べない「糖質制限ダイエット」が流行っています。
ですが、中途半端にやっても、『糖新生で筋肉が落ちてリバウンドしやすい体』になるだけです。
中途半端な糖質制限をするなら、脂質を主なエネルギー源にする「ケトジェニックダイエット」を行うべきです。
「糖新生」について理解すれば、『中途半端な糖質制限はやめたほうが良い理由』がわかります。
「糖新生」とは?
厚生労働省の定める「糖質の摂取基準」では、総摂取カロリーの「50〜70%」を目指すべしとなっています。
活動レベルの高い人は、1日に「3,000kcal」必要とされているので、「1,500〜2,100kcal」を糖質から摂取する必要がある、ということです。
炭水化物は「1gあたり4kcal」ですので、『1日に375g〜525gの糖質が必要』という計算になります。
これは「お茶碗7〜10杯分」に相当します。
しかし、体調が悪かったり、急用などで食事ができなかったりする場合もあります。
そうすると、糖質が足りなくなってエネルギーが確保できなくなります。
特に赤血球は、糖質を唯一のエネルギーにしているため、糖質が足りなくなるとヤバいです。
このような緊急時のために、人間の体は「アミノ酸」や「乳酸」、「グリセロール」を材料にして『自ら”糖質をつくり出す”ことができる』ようになっています。
これを「糖新生」といいます。
「糖新生」の問題点は、『筋肉も材料にされてしまう』ということです。
1日で80gの「ブドウ糖」がつくられる?!
食事から摂取する糖質の量が「ゼロ」に近い状態だと、1日に糖新生でつくられるブドウ糖の量は「80g」程度とされています。
✔︎『糖新生でつくられるブドウ糖80gの内訳』
• 乳酸やピルビン酸から「35〜40g」
• 脂肪由来のグリセロールから「20g」
• タンパク質由来のアミノ酸から「15〜20g」
• ケトン体から「10〜11g」
糖新生で「1gのグルコース」を得るためには、「2gのタンパク質」を分解する必要があります。
糖新生が活発になると、1日でかなりの量の筋肉が分解されてしまいます。
糖新生を防ぐ方法
筋肉を分解する「糖新生」は、『栄養が枯渇している空腹のとき』に活発になります。
この空腹のときの、血糖値が下がっている状態を「低血糖」といいます。
「低血糖」になると、血糖値を上昇させるホルモンの「グルカゴン」が、膵臓のランゲルハンス島から分泌されます。
この「グルカゴン」が、糖新生を活発にさせるのです。
つまり、『グルカゴンの分泌』を抑えることができれば、糖新生は起こらず、筋肉の分解を防げるということです。
「グルカゴン」の分泌を防ごう!
「グルカゴン」の分泌を防ぐためには、『低血糖の状態にしなければ良い』のです。
✔︎『低血糖を防ぐ方法』
• こまめに「糖質」を摂取する
•「 低GIの食品」から糖質を摂取する
低血糖を防ぐためには、基本的に、糖質を摂取するしか方法はありません。
消化吸収のことを考えて、3〜4時間に1回は糖質を摂取したいですね。
糖質の中でも、一気に血糖値のレベルが上がる「高GIの食品」は避けるようにしましょう。
一気に血糖値が上がると、その反動で一気に血糖値が低下して、「低血糖」になってしまいます。
ですので、なるべく「低GIの食品」から糖質を摂るようにしましょう。
まとめ
今回は、筋肉を分解してしまう「糖新生」について、簡単に解説しました。
筋肉を増やしたい人は、『低血糖を防ぐ方法』を実践して、大事な筋肉を守りましょう。
それでは最後に、簡単にまとめておきます。
まとめ
•「糖新生」を一言でいうと、筋肉などを分解して、体内で新たにブドウ糖をつくり出すこと
• 中途半端な「糖質制限ダイエット」は、筋肉を減らす
• 糖新生を防ぐためには、『栄養が枯渇した空腹の状態』にしない
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
この記事が、あなたのお役に立てたのなら幸いです。