BCAAは特別扱い
この記事を読むと分かること
- BCAAの「効果」
- 各アミノ酸の「特徴」
- ベストな「摂取タイミング」と「摂取量」
- おすすめの「BCAAはこれ」
筋トレ6年目、2019年JBBFメンズフィジークでは”県2位”
オンラインサロンやセミナー、書籍、論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニーです。
最近、”とある筋肉博士”の影響で「EAA」が大流行しています。
確かに、EAAは筋肥大に効果的です。
国際スポーツ栄養学会(ISSN)でも、EAAは筋肥大に効果的であると位置付けています。
→「国際スポーツ栄養学会(ISSN)」が、発表している「ISSNエクササイズとスポーツ栄養レビューの更新:調査と推奨事項」
しかし、本当に高いお金を払ってまで「EAA」が必要なのか?
価格の安い「BCAA」でも十分なのでは?
この記事を読めば、「BCAA」の基礎知識を知ることができ、「トレーニング中のドリンクはBCAAでも十分だな!」となると思います。
ぜひ最後まで読んで、BCAAの基礎知識を理解しちゃってください!
「BCAA」とは?
「Branched Chain Amino Acid」の頭文字を取って「BCAA(分岐鎖アミノ酸」と呼ばれています。
また、人間に必要な「タンパク質」を構成するアミノ酸は”20種類”です。
そのうち体内で作ることのできない、”9種類”のアミノ酸を「EAA(必須アミノ酸)」と言います。
その、9種類のアミノ酸のうち、3種類のアミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)が「BCAA(分岐鎖アミノ酸」です。
⚫︎ BCAAの「”4つ”の効果」
BCAAを摂ることにより下記の効果を得ることができます。
✔︎ BCAAの「”4つ”の効果」
- 筋タンパク合成
- 疲労の回復を促進
- 筋出力の向上
- 肝機能のサポート
これらの効果を得るためには、「BCAA以外の必須アミノ酸が、充足していること」が大前提です。
アミノ酸は単体ではなく、チームプレイをして効果を発揮しています。
ですので、アミノ酸はバランスよく摂る必要があるのです。
⚫︎各アミノ酸の特徴
✔︎「ロイシン」
- 筋タンパク合成のスイッチである「mTOR」を活性化させる
- インスリンを必要としないエネルギーになる
- HMBの材料になる
- アルコールの代謝を促進する
✔︎「mTOR」の活性条件
- インスリンの分泌
- ロイシンの摂取
✔︎「mTOR」の抑制条件
- エネルギーの枯渇
- 低酸素状態
- 酸化ストレス
- 高温ストレス
「ロイシン」は、筋肉にとって一番重要なアミノ酸です。
✔︎「イソロイシン」
- エネルギー効率に優れている
- 神経サポートの役割
- 微量な血管拡張効果
「イソロイシン」は、全てのアミノ酸の中で、一番エネルギーの利用効率が良いアミノ酸です。
✔︎「バリン」
- 疲労回復の促進
- 集中力の向上
「バリン」を摂ることにより、疲労物質の大元になるトリプトファンを減らすことができます。
ですが、バリンの過剰摂取には注意が必要です。
厚生労働省では、「体重1kgあたり25mg」を上限に設定しています。
体重60kgの人なら「1,500mg」
しかし、筋トレをしている人は消費量も多いので、週3〜4回やる人なら、1回で3倍量くらい摂っても問題ありません。
トレーニング中は「BCAA」が最適
「BCAAだけでは、筋肉の材料が枯渇して筋分解が起きるのでは?」
このような疑問を持つ人もいると思います。
しかしトレーニング中なら、むしろ「BCAA」を積極的に摂るべきです。
⚫︎ トレーニング中は「BCAA」が大量に消費されている
アミノ酸は、小腸で吸収されてその後、「肝臓で代謝」されます。
しかし、BCAAに限っては、そのほとんどが「筋肉内で代謝」されます。
なぜなら、BCAAの代謝酵素(BCAT・BCKDH)のほとんどが、筋肉内に存在するからです。
トレーニングで筋肉を動かす → BCATが活性化 → どんどんBCAAが消費される → BCAAが大量に必要になる
つまり、トレーニング中に限っては、BCAAを積極的に摂取するべきと言えます。
⚫︎ BCAAは乳酸を生み出さないエネルギー源
トレーニング中の主なエネルギーは「糖質」です。
解糖系 → クエン酸回路 → 電子伝達系 → ATPの合成
この糖質をエネルギーにする過程では「乳酸」が発生します。
乳酸が発生すると、体内が酸性に傾きパフォーマンス能力が低下します。
しかし、BCAAは、乳酸を生み出さずエネルギーにすることができるのです。
ですので、BCAAを摂ることにより、パフォーマンス能力が向上します。
⚫︎ トレーニーなら食事からタンパク質が摂れている
BCAAやEAAを摂取するようなトレーニーなら、食事から十分なタンパク質が摂れているはずです。
タンパク質を20g摂れば、血中のアミノ酸濃度は、平常時の1.5倍くらいまで上がります。
また、アナボリックの状態とは、血中アミノ酸濃度が1.2〜1.4倍の状態のことを言います。
ですので、トレーニングの2〜3時間前にタンパク質を20g摂れていれば、トレーニング中は「BCAAで十分」だと言えるでしょう。
⚫︎ ベストな「摂取タイミング」
ベストな摂取タイミングは、トレーニング中です。
BCAAは、摂取してから30分で血中のアミノ酸濃度がMAXになります。
そして、180分後には元の状態に戻ります。
ですので、ドリンクの中にBCAAを入れて、トレーニング開始直後から飲むようにすると良いでしょう。
⚫︎ ベストな「摂取量」
1回のベストな摂取量は、「体重×0.1g」です。
1時間のトレーニングで飲み切りましょう。
2時間トレーニングをする場合は、「体重×0.1gのBCAAを2回に分けて摂る」または「ドリンクに体重×0.2gのBCAAを入れてトレーニング中に飲み切る」のどちらかになります。
理想のBCAAの配合割合は、「2:1:1」です。
理由は、BCAAがポジティブに作用するという研究のほとんどで「2:1:1」のBCAAが使われているからです。
オススメのBCAA
オススメのBCAAは、こちらの2つです。
- アミノ酸の抽出の技術に優れている企業「味の素」のブランド「アジピュア」の製品「CGNのBCAA」
- 世界で最も売れているBCAAで、味も成分も良い「エクステンドのBCAA」
この2つは、筋トレ初心者から上級者のどんな人にもオススメできる商品です。
⚫︎「カリフォルニアゴールドニュートリション」
⚫︎「エクステンド」
※「エクステンド」は、iHerb以外でも安く買うことができます。
まとめ【BCAAは素晴らしい】
今回は「BCAAの基礎知識」を解説しました。
ほとんどのトレーニーは、「BCAAで十分だな!」となったと思います。
BCAAは、昔から摂り続けられているサプリメントです。
昔からずっとあるということは、「効果や体感がある」ということです。
『EAAもいいですが、BCAAも素晴らしいですよ!』
この記事で伝えたかったことです。
⚫︎ 要点まとめ
最後に、簡単にまとめておきます。
要点まとめ
- BCAAには、素晴らしい効果がある
- 効果を得るには、BCAA以外のアミノ酸が充足していることが大前提
- トレーニング中は、BCAAが最適
- ベストな摂取量は、「体重×0.1g」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。