健康 栄養学 疾病改善

「高血糖」を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

年2回、健康診断

 

この記事を読むと分かること

  • 高血糖ってどういう状態?
  • 健康診断での「血糖値」の見かた
  • 高血糖を予防・改善する栄養学的アプローチ

 

趣味筋肉
栄養の学校NNCやセミナー・書籍・論文などで「栄養学」を学んでいる、栄養オタクトレーニー、趣味筋肉(しゅみきん)です。

筋トレ歴6年、2019年JBBFメンズフィジーク”県2位”

 

「血糖値を乱高下させてはいけない」

「高血糖は体に悪い」

このようなことは、理解していると思います。

 

しかし、「なぜ高血糖が体に悪いのか」まで理解している人は少ないです。

 

この記事では、高血糖のリスク・予防・改善の方法を解説していきます。

 

■血糖値とは?

 

血糖値とは、血液中にある”ブドウ糖”の値です。

”果糖”を摂っても血糖値は上がりません。

 

フルーツのGi値が低い理由は、フルーツは果糖が多いからですね。

 

高齢者または運動習慣が無い人は「血糖」の数値が高い傾向にあります。

 

→ 関連記事「”血糖値”血液検査で見るべきす数値」

 

■血糖値が変動するメカニズム

 

☆血糖値が上がるメカニズム

ご飯を食べる
  ↓
胃で消化
  ↓
小腸から吸収
 ↓
血液中のグルコース
 ↓
ブドウ糖が増える
 ↓
血糖値が上がる

 

血液中の糖の量により、さまざまな生理物質が調整されています。

 

◎血糖値の上昇で分泌するホルモン

 

血糖値が上がると、膵臓のランゲルハンス島から「インスリン」が分泌されます。

このインスリンの働きにより血液中の糖が筋肉・肝臓・脂肪に運ばれ、血糖値が下がります。

 

インスリンは”血糖値を下げることができる唯一のホルモン”です。

 

そして、血液中から栄養素を細胞内に運ぶ物質が「GLUT4」という物質になります。

この「GLUT4」の働きを活性化させる物質がインスリンです。

 

◎血糖値の低下で分泌するホルモン

 

血糖値が高い状態も良くないですが、低くなり過ぎも良くありません。

なぜなら、人間は糖と脂質をエネルギーとして体を動かしているからです。

 

糖を失うと、”飢餓状態”になって体を動かすことができなくなります。

 

しかし、体を動かすことができないと困るので、下がった血糖値を上げるためのホルモンがあります。

アドレナリン・グルカゴン・コルチゾールです。

 

ですが、これらが分泌しすぎると交感神経が優位になり自律神経が乱れ、病気の原因にもなります。

 

■高血糖症状とは?

 

空腹時血糖:60〜110mg/dL

食後の血糖:100〜140mg/dL

 

インスリンが正常に働く人の場合は、この範囲内を行ったり来たりしています。

しかし、インスリンの分泌量が少ない・感受性が悪い

このような人は、血糖値が上がっているのに下げることができません。

 

これがいわゆる「高血糖症状」というものです。

 

高血糖は放置していると、糖尿病や合併症のリスクになります。

 

◎健康診断での血糖値の見かた

 

「血糖」という数値は、健康診断の前の食事で大きく左右されます。

ですので、血糖の数値が高いからと言って「高血糖症状」とは限りません。

 

そこで、目安にすると良いのが「HbA1c」という数値です。

「血糖」は、その日の血糖値を示すのに対して「HbA1c」は1〜2ヶ月前の血糖を示す数値になります。

 

分かりやすく言うと、血糖が今日の気温、HbA1cが1ヶ月の平均気温みたいな感じです。

 

要するに「血糖値」と「HbA1c」両方の数値が高ければ慢性的な高血糖と判断できるということです。

 

◎高血糖の症状

 

☆血糖値別での症状

  • 200mg/dL:あまり体感がない
  • 300〜400mg/dL:喉が渇く、倦怠感を感じる、尿量が増える
  • 500mg/dL程:集中力を失う、めまいがする、皮膚にデキものができる

 

正常な血糖値は、60〜110mg/dLです。

ですが、数値が高くなっていても体感がないので意外と気づかないことが多いです。

 

ですので、定期的な健康診断(年2回)で体内バロメーターを知っておくことが大事です。

 

◎高血糖がもたらすリスク

 

血糖値が上昇してもインスリンが上手く機能しないと、血液中の糖が増えるので血液が濃くなります。

そのため、肝硬変・心筋梗塞などのリスクが上がります。

 

また、糖尿病になってしまうと、インスリンの投与など、継続的な治療が必要になってしまうので、軽い高血糖でも早めに改善すべきです。

 

血糖値が軽度な150〜250mg/dLくらいのときに、改善のアプローチをするのが理想ですね。

 

糖尿病の関連症状

  • 糖尿病性神経症
  • 糖尿病性網膜症
  • 糖尿病性腎症

 

■血糖値上昇の予防・改善

 

血糖値の上昇の原因は、生活習慣病や生活習慣の乱れがほとんどです。

 

☆高血糖の予防・改善方法

  • 1回で大量に食べることは避ける
  • 食事を3〜5回に分けて摂る
  • 血糖値の上がりにくい低GIの炭水化物を摂る
  • インスリンの感受性を上げる栄養素を摂る
  • 1日10〜20分の有酸素運動を行い、糖を使う

 

↓ 関連記事

「インスリン感受性を高めるサプリメント10選」

「インスリン感受性を改善する方法」

 

■まとめ【健康診断にいこう!】

 

今回は、高血糖を予防・改善する栄養学的アプローチを解説しました。

 

軽い高血糖くらいだと、自覚症状がないので気づくことが難しいです。

しかし、高血糖の状態が続くと、糖尿病、肝硬変、心筋梗塞などのリスクが上がります。

 

ですので、高血糖は早めに改善した方がいいです。

 

定期的な健康診断で、自分の体内バロメーターは把握しておくようにしましょう。

 

◎要点まとめ

 

最後に簡単にまとめておきます。

 

要点まとめ

☆高血糖を予防・改善する方法

  • 1回で大量に食べることは避ける
  • 食事を3〜5回に分けて摂る
  • 血糖値の上がりにくい低GIの炭水化物を摂る
  • インスリンの感受性を上げる栄養素を摂る
  • 1日10〜20分の有酸素運動を行い糖を使う

定期的な健康診断で体内バロメーターを把握する

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。

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趣味筋肉(しゅみきん)

筋肉・栄養オタク|2019年JBBFメンズフィジーク県2位|フィットネスライター|筋トレ初心者でも”即実践可能な栄養学”を発信|健康的にバルクアップ・ダイエットしたい人向けの栄養記事を書いてます!|月間5万PV以上

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