この記事で解決できるお悩み
✔︎ 増量中は「タンパク質」を減らしても良い理由をおしえて!
✔︎「プロテインスペアリング」ってなに?
✔︎ 増量中はどれくらいタンパク質を摂ったほうがいいの?
『筋トレは、人生を豊かにするための1つのツール』をテーマに、筋肉リテラシーを上げるためのブログを毎日更新しています!
この記事は筋肉博士”山本義徳”先生の書籍『アスリートのための最新栄養学(上)』を参考にしています。
「インスリン」に働かせよ!
この記事を読めば、『増量中ってそこまでタンパク質は必要ないんだ』ということが分かります。
最後まで読んで、1日にどれくらいのタンパク質を摂取したら良いのか、サクッと理解しちゃってください!
増量中は「タンパク質の摂取」を減らしてもよい【プロテインスペアリングとは】
筋トレをしている人は、「1日にどれだけ多くのタンパク質を摂取できるか」に、命をかけてる人が多いです。
ですが、『タンパク質の摂取量を、増やせば増やすほど筋肉がつく』なんてことはありません。
むしろ『増量中は、タンパク質の摂取を減らしてもよい』のです。
なぜなら、増量中は「プロテインスペアリング」が起こるからです。
タンパク質を大量に摂取しても、使われなかった分は「体脂肪」になってしまいます。
それでは、「プロテインスペアリング」について解説していきます。
「プロテインスペアリング」ってなに?
「プロテインスペアリング」を一言で説明すると、『十分な糖質を摂取しているときは、タンパク質の量を節約できますよ』ということです。
逆に、減量中は「プロテインスペアリング」が起こらないので、『タンパク質の必要量は増加』します。
✔︎『タンパク質を節約できる”2つ”の理由』
•(1)「糖新生」が減少するため
•(2)「インスリン」の同化作用が強まるため
ひとつずつ、解説していきますね!
(1)「糖新生」が減少する
「糖新生」を、一言で説明すると、『筋肉などを分解して、体内で新たにブドウ糖をつくり出すこと』です。
わたしたち人間は、「糖質(ブドウ糖)」を主なエネルギー源としています。
ですので、ブドウ糖が体から無くなるとヤバいのです。
そこで、人間の体は「アミノ酸」や「乳酸」、「グリセロール」を材料に『自ら”糖質”をつくりだすことができる』ようになっています。
糖質の摂取が少ないと、「糖新生」が活発になり『タンパク質の必要量が増加』します。
ですが、増量中に十分な糖質を摂取している場合は、「糖新生」が減少するので『タンパク質の必要量も減少』するのです。
(2)「インスリン」の同化作用が強まる
「インスリン」の働きを一言で説明すると、『筋肉や肝臓、脂肪細胞に、血液中の栄養素を届ける働きをするホルモン』です。
「糖質」を摂取すると、血糖値が上がります。
そうすると、膵臓から「インスリン」が分泌され、血糖値を下げるのです。
※「インスリン」は、血糖値を下げることのできる唯一のホルモンである
つまり、十分な量の糖質を摂取してる場合は、インスリンも大量に分泌され、『少ない栄養(タンパク質)でも、事足りる』ということです。
1日にどれくらいのタンパク質が必要なの?
厚生労働省の指針として、成人男性の1日のタンパク質推奨摂取量は「50〜60g」となっています。
これは、体重1kgあたり「0.7〜0.9g」程度です。
しかし、私たちは「ストレス」に出会うと、それに対抗しようとしてエネルギーをつくり出します。
このとき、身体のタンパク質が分解されて、エネルギー源となってしまいます。
それでは、「ストレス」が出会ったときに、どれくらいのタンパク質が必要になるのか、解説していきます。
筋トレしてる人は「タンパク質の必要量」が増える
「ストレス」に出会うと、筋肉を分解する「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
ストレスというと、精神的なものをイメージしますが、『運動や筋トレなども肉体的なストレス』となります。
運動や筋トレのストレスは、強度が高くなるほど、タンパク質の必要量は増加します。
ラグビー選手の試合後の「コルチゾール」
試合後のラグビー選手を調べたところ、筋肉を分解するホルモンである「コルチゾール」が急増していました。
✔︎『試合終了後のストレスの数値』
12時間後:「56%」の増加
36時間後:「59%」の増加
60時間後:「34%」増加したまま
これら数々の研究により、『ハードな運動をする場合は一般的な量の”2倍”以上のタンパク質が必要だ』とされています。
"Butterfield"らによれば、非常にハードなトレーニングをする場合は、『体重1kgあたり2.2g必要だ』といいます。
まとめ
増量期などで、十分な糖質を摂取している場合は、「プロテインスペアリング」が起こるので、“タンパク質の摂取は少なくてよい“と、理解できましたか?
最後に、簡単にまとめておきましょう!
まとめ
• 十分な量の糖質を摂取している場合は「プロテインスペアリング」が起こる
• 運動や筋トレも「ストレス」になる
• ハードな筋トレをする場合は、『体重1kgあたり2.2gのタンパク質』が必要
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
この記事が、あなたのお役に立てたのなら幸いです。