この記事を読むと分かること
- アダプトゲンハーブって何?
- アダプトゲンハーブの種類
- 具体的な効果や働き
- 摂取上の注意点
「最近ストレスが溜まってる…」
「寝付きも悪いし、夜中に何度も起きてしまう…」
そんな悩みを”まるっと解決”してくれるサプリメントがあります。
数千年の歴史がある『アダプトゲンハーブ』です。
この記事では、20種類ほどあると言われる「アダプトゲンハーブの具体的な効果や働き」を紹介していきます。
この記事を読んで、あなたに合ったダプトゲンハーブを見つけてください!
きっと、今抱えているストレス・集中できない・睡眠不足、このようなお悩みを解決できるはずです。
■アダプトゲンハーブとは?
アダプトゲンハーブを一言でいうと、抗ストレス性の物質を含むハーブ・薬草類です。
服用者に害がなく、物理的、化学的、生物学的なストレス因子に対して抵抗力を高める働きのあるハーブになります。
要するに、副作用がなく抗ストレス作用がある、ということです。
◎アダプトゲンハーブの定義
アダプトゲンハーブの「定義」は下記の通りです。
1968年、Israel I. BrekhmanとI. V. Dardymovは、正式に次のような実用的な定義を発表しました。
①服用者に無害であること
②非特異的な反応を示すこと-つまり、物理的、化学的、生物学的な様々なストレス因子に対して抵抗力を高めること
③生理機能を正常化すること:標準値からどの方向にずれても正常値に戻すこと
※ Wikipediaより
◎アダプトゲンハーブの種類
5,000種類ほど存在するハーブ・薬草類の中で、アダプトゲンハーブと定義されるものは”20種類”ほどです。
- アシュワガンダ (Ashwagandha/Withania somnifera)
- 冬虫夏草 (シネンシストウチュウカソウ/Cordyceps/Cordyceps sinensis)
- 党参(トウジン) (ヒカゲノツルニンジン/Dang Shen/Codonopsis pilosula)
- エゾウコギ (シベリア人参/エレウトロ/Eleuthero/Eleutherococcus senticosus)
- ホーリーバジル (カミメボウキ/Holy Basil/Ocimum sanctum)
- 高麗人参 (朝鮮人参/オタネニンジン/Ginseng/Panax ginseng)
- イボツヅラフジ (グドゥーチー/Guduuchi/Tinospora cordifolia)
- アマチャヅル (ジャオグラン/Jiaogulan/Gynostemma pentaphyllum)
- 甘草(カンゾウ) (Licorice/Glycyrrhiza glabra)
- マカ (Maca/Lepidium meyenii)
- 霊芝(レイシ) (マンネンタケ/Reishi/Ganoderma lucidum)
- ルージァ・カルタモイデス (Rhaponticum/Rhaponticum carthamoides/Stemmacantha carthamoides)
- ロディオラ (Rhodiola/Rhodiola rosea)
- 朝鮮五味子(チョウセンゴミシ) (チョウセンゴミシ/オミジャ/シサンドラ/Schisandra/Schisandra chinensis)
- チャーガ (カバノアナタケ/Chaga mushroom/Inonotus obliquus) [4] [5]
- シラジット (Shilajit/Ashphaltum bitumen)
科学研究の数は少ないものの、アダプトゲンである可能性のあるもの:
- アムラ (アマラキ/Amla/Emblica officinalis)
- タイツリオウギ (Astragalus/Astragalus membranaceus)
- 何首烏(カシュウ) (ツルドクダミ/He Shou Wu/Polygonum multiflorum)
- クコ(枸杞) (Lycium/Lycium chinensis)
- ワダソウ (Prince Seng/Pseudostellaria heterophylla)
- シャタバリ (Shatavari/Asparagus racemosus)
- パフィア (Suma/Pfaffia paniculata)
※ Wikipediaより
◎アダプトゲンハーブの働き
アダプトゲンハーブの重要な働きの1つに「恒常性の維持」があります。
他のサプリメントを摂る場合、本来持っている代謝機能やパフォーマンスを向上させる目的で摂る場合がほとんどだと思います。
たとえば、エルゴジェニックエイド(クレアチン・カフェインなど)がそうですよね。
しかし、アダプトゲンハーブに関しては、恒常性(元々持っている生理学的バロメータ)が下がってきたときに、元の数値に戻す、一定のラインに留めておく場合に摂取します。
※恒常性に関するもの:血糖値、血圧、体温、中性脂肪、アミノ酸濃度など
要するに、アダプトゲンハーブは、”0からプラス”にするのではなく、”マイナスを0”にするという目的で使用するということです。
■アダプトゲンハーブの具体的な効果
アダプトゲンハーブは、0からプラスにするのではなく、マイナスを0にするという働きをします。
下記では「どんな効果があるのか?」を、もっと具体的に解説していきます。
アダプトゲンハーブの効果
- 不眠症状改善:ロディオラロゼア、アシュワガンダ
- 代謝機能調節:甘草(グラブラポリフェノール)
- ホルモン分泌の恒常性維持:シベリアンジンセン
- 免疫機能の維持:エレウテロ、ホーリーバジル
- 抗炎症作用:ロディオラロゼア、パナックスジンセン
- 抗酸化作用:エレウテロ、アストラガルス
- 抗ウイルス作用:マンネンダケ
- 滋養強壮(精力増強):シラジット、マカ
①不眠症状改善
不眠症状の改善は、アダプトゲンハーブに一番求めている効果と言ってもいいのではないでしょうか?
睡眠時間を確保しているのに、”寝付きが悪い”、”すぐに起きてしまう”(中途覚醒)
こんな人は効果が期待できるでしょう。
理由は、ハーブに含まれるトリエチレングリコール(TEG)が体内に入ることにより「ノンレム睡眠が深くなるため」です。
代表例:ロディオラロゼア、アシュワガンダ
»【関連記事】「定番3種サプリ」数千年の歴史のあるアダプトゲンハーブ
②代謝機能調節
代謝機能が低下したときに、正常の状態に戻す作用があります。
たとえば「甘草」には、脂質の代謝機能を高める効果が報告されています。
代謝酵素・脂質の分解酵素は増やすが、脂肪を合成する酵素は減らすという作用があるからです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください↓↓
»【関連記事】筋肉をつけたい人必見!大注目の栄養素「グラブリジン(甘草)」
代表例:甘草(グラブラポリフェノール)
③ホルモン分泌の恒常性維持
ホルモン分泌といってもたくさんの種類があります。
その中でも、シベリアンジンセンには、「コルチゾールの量をコントロールする」という作用があります。
ストレスホルモンと言われるコルチゾールは、上がりすぎはもちろん、下がりすぎも良くありません。
コルチゾールが上がってるときは「アシュワガンダ」が有効で、逆に下がっているときは「シベリアンジンセン」がオススメです。
代表例:アシュワガンダ、シベリアンジンセン
④免疫機能の維持
エレウテロの主成分に「エレウテロサイドE」というものがあります。
エレウテロシドEの働きにより、脳下垂体から脳内モルヒネの「βエンドルフィン」が分泌されます。
このβエンドルフィンが”免疫機能を活性化”してくれるのです。
具体的に言うと、免疫細胞である「NK細胞」の活性をβエンドルフィンが担っています。
代表例:エレウテロ、ホーリーバジル
⑤抗炎症作用
ほとんどのアダプトゲンハーブには、抗炎症作用があります。
特にロディオラロゼア、パナックスジンセンには、炎症性サイトカインを抑制する働きがあります。
※炎症性サイトカイン:「TNF-α」「プロスタグランジン」など
代表例:ロディオラロゼア、パナックスジンセン
⑥抗酸化作用
抗酸化作用は、ほとんどのアダプトゲンハーブに含まれています。
代表例:エレウテロ、アストラガルス
⑦抗ウイルス作用
マンネンダケには、抗ウイルス作用があると言われています。
代表例:マンネンダケ
⑧滋養強壮(精力増強作用)
テストステロンブースター、バイアグラには、「マカ」「シラジット」が含まれていることが多いです。
他には、「トンカットアリ」「フェヌグリーク種子」などにも含まれます。
代表例:マカ、シラジット
■アダプトゲンハーブの摂取をオススメできる人
・心血管疾患を予防したい人
→ 様々な疾患の予防に効果があるが、特に心血管疾患には効果的
・慢性的に倦怠感を感じている人
→ ダルさを感じているが病院に行っても原因が分からない場合などにオススメ
・年齢とともに疲れやすさを感じている人
→ 活性酸素、酵素不足、代謝の悪化などにアダプトゲンハーブは有効
・スポーツパフォーマンスを上げたい人
→ 1980年のモスクワオリンピックで「エレウテロ」を摂った選手が続々と好記録を叩き出したという報告がある。(短期的な疲労回復+過度な緊張の緩和)
・更年期障害を予防したい人
→ エレウテロには、エンテロラクトン(エストロゲン様物質)という、エストロゲンに近い物質を増やす働きがある
・うつ気味の人
→ セロトニン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質をコントロールする働きをしてくれる
■摂取上の注意点
・「恒常性の数値」を、局所的に上げたり下げたりする”薬やサプリ”と併用して摂らない
→ その効果を打ち消してしまう可能性がある
・低用量かつ高回数で摂取する
→ 反応が過剰に出る場合がある。1日2〜4回に分けて摂る
・妊娠中または授乳中は摂らない
→ アダプトゲンハーブだけでなく、サプリ全般に注意が必要
・高用量摂取と依存症状には注意する
→ うつ気味の人、慢性的な倦怠感のある人は特に注意する
・熱が加わらない環境で保存する
→ アダプトゲンハーブは、海抜・標高の高い寒い場所で育つため熱に弱い
■まとめ
今回は、抗ストレス性の物質を含むハーブ・薬草類のアダプトゲンハーブを解説しました。
アダプトゲンハーブには、たくさんの種類があります。
ですので、上記の内容をしっかりと理解して、自分にあったアダプトゲンハーブを選ぶことが重要です。
アダプトゲンハーブには、数千年の歴史がありますので、自分に合うモノが見つかれば”かなりの効果”があることでしょう。
◎要点まとめ
要点まとめ
✓アダプトゲンハーブの具体的な働き
- 不眠症状改善:ロディオラロゼア、アシュワガンダ
- 代謝機能調節:甘草(グラブラポリフェノール)
- ホルモン分泌の恒常性維持:シベリアンジンセ
- 免疫機能の維持:エレウテロ、ホーリーバジル
- 抗炎症作用:ロディオラロゼア、パナックスジンセン
- 抗酸化作用:エレウテロ、アストラガルス
- 抗ウイルス作用:マンネンダケ
- 滋養強壮(精力増強):シラジット、マカ
✓摂取をオススメできる人
- 心血管疾患を予防したい人
- 慢性的に倦怠感を感じている人
- 年齢とともに疲れやすさを感じている人
- スポーツパフォーマンスを上げたい人
- 更年期障害を予防したい人
- うつ気味の人
✓摂取上の注意点
- 恒常性の数値を、局所的に上げたり下げたりする”薬やサプリ”と併用して摂らない
- 低用量かつ高回数で摂取する
- 妊娠中または授乳中は摂らない
- 高用量摂取と依存症状には注意する
- 熱が加わらない環境で保存する
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。