11人に1人が「糖尿病」
この記事を読むと分かること
- 「血糖値」関連の数値
- 「甲状腺」関連の数値
健康診断で「血糖値関連」の数値が異常値だと”糖尿病”の心配があります。
- 糖尿病の家族がいる
- 肥満妊婦(BMIが35以上)
- 35歳以上の妊婦
- 巨大児(4,000g以上)を生んだことがある
上記に当てはまる人は、糖尿病にかかりやすい人です。
この記事では、血糖値関連の項目を一つずつ紹介しているので、健康診断で”異常値”が出た人は、最後まで読んでみてください。
そして、改善する必要があると判断した場合は、すぐにお医者様に診てもらいましょう。
※この記事は参考程度にお願いします。
■血糖値関連で見るべき”4つ”の数値
血液検査の「血糖値」関連で見るべき数値は”4つ”です。
- 血糖値
- インスリン
- HbA1c
- グリコアルブミン
一つずつ、解説していきます。
①血糖値
基準値:70〜109mg/dl
90〜94mg/dlくらいが自然な数値。
血糖値:血液中のブドウ糖の濃度
食事の前後で急激に変動する。
少しだけおにぎりを食べただけでも上がってしまう。
なので、検査の前は食事は控えるように指示され「空腹時血糖」の数値を計る。
血糖値の数値が低い場合は”低血糖の症状”が出る。
- 筋肉を分解してエネルギに変換してしまう(糖新生)
- 基礎代謝も下がってしまう
また、低血糖状態だと血糖値を上げようとして「グルカゴン」「アドレナリン」が分泌する。
- グルカゴン:肝グリコーゲンの糖質を血液中に溶かしてグルコースを補填する
- アドレナリン:狂心作用、動悸、ふるえ症状の原因
②インスリン
基準値:5.0〜10.0mg/dl
インスリン:血糖値を調整するホルモン
血糖値を下げる働きがあるのは”インスリンのみ”
インスリンが分泌し、細胞表面にあるインスリン受容体と”くっつく”と、GLUT4が出動して血液から細胞に糖を運ぶ。
インスリンが分泌されない、反応が悪いという症状を「糖尿病」と呼ぶ。
→ 関連記事「糖尿病を栄養学的アプローチ」
☆インスリン感受性を上げる方法
- インスリンとインスリン受容体の感受性を上げる
- GLUT4の活性を上げる
→ 関連記事「インスリン感受性を高める方法」
☆栄養が運ばれる順番
最初は「筋肉」
↓
筋グリコーゲンが満たされたあとは「肝臓」
↓
肝グリコーゲンが満たされたあとは「脂肪細胞」
改善方法
- 高GIのものではなく、低GIのもので血糖値を安定させる
- インスリンの感受性を上げる栄養素の摂取
・マグネシウム:340mg/日
・亜鉛:15〜18mg/日(運動してる人なら20〜30mg)
・EGCg:400〜600mg/日
・EPA:1,000〜2,000mg/日
→ 関連記事「インスリン感受性を高めるサプリメント”10選”」
③HbA1c
基準値:4.6〜6.2%
HbA1c = ヘモグロビン(タンパク質)+ グルコース(糖質)
AGEs(終末糖化産物)の最初の部分でもある。
→ 関連記事「老化の原因になる糖化とは?」
上記で紹介した「血糖値」は、”今の血液中”の糖質量。
HbA1cは、”1〜2ヶ月前”の血液中の糖質量。
運動やストレスの影響を受けにくい指標。
わかりやすく言うと、血糖値は”今日の気温”、HbA1cは”平均気温”という感じ。
④グリコアルブミン
基準値:11.0〜16.0%
グリコアルブミン = グルコース(糖質)+ アルブミン(タンパク質)
グリコアルブミンは、1〜2週間前の血糖値。
HbA1cよりは、変化率が高い。
血糖値とHbA1cの中間くらい。
■甲状腺関連で見るべき数値
血糖値とは関係ありませんが、甲状腺関連の数値も一つ紹介します。
甲状腺疾患の目安になるので、チェックしておきましょう。
◎TSH
TSH:甲状腺刺激ホルモン
基準値:0.35〜4.94μIU/ml
「甲状腺ホルモンを増やすため」に刺激をするホルモン。
血中の甲状腺ホルモン量が多い:TSHが低下する
血中の甲状腺ホルモン量が少ない:TSHが高くなる
TSHが低下すると「甲状腺機能低下症」になる。
→ 関連記事「甲状腺疾患へのアプローチ」
■まとめ【健康診断は空腹で臨もう!】
今回は、主に「血糖値関連」の数値を紹介しました。
健康診断の前に、数値が悪くなるような食事をして「ヤバい!異常値が出た!」という人がいます。
しかし、
「健康診断の前におにぎりを食べたから”血糖値は上がる”もの」
このように理解していれば、異常値が出ても焦らないと思います。
細かい内容まで理解できないという人は、健康診断は空腹で受けるようにしましょう。
そうすれば、正確な数値が出て焦ることはなくなるでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事があなたのお役に立つことができたのなら幸いです。