この記事を読むと分かること
・筋トレ中に摂る栄養素の決め方
・筋トレ中に摂るべき栄養素
・一時的にブーストする方法
トレーニング中にマッチョ達が飲んでいる、”蛍光色の怪しいドリンク”
中身は何が入っているのか気になったことありませんか?
トレーニング中のドリンクは、基本的には「EAA」「BCAA」を摂っている人がほとんどだと思います。
しかし、本気で効果を得たいと思ったら、EAA・BCAAだけでは足りません。
この記事では、国際スポーツ栄養学会(ISSN)が発表している論文を参考に「筋トレ中に摂るべき栄養素」を解説します。
記事を読むことで、あなたのトレーニングのパフォーマンス能力は“飛躍”すること間違いないでしょう。
参考論文:https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-018-0242-y
■筋トレ中に必要な栄養素って何?
筋トレ中の飲み物で摂るべき栄養素は、”目的によって”異なります。
目的は大きく2つあると思います。
①筋肉の成長(筋肥大)
②パフォーマンス能力の向上
今回は②のパフォーマンス能力向上について”論文(エビデンス)ベース”で解説していきます。
①の筋肥大目的の栄養素についても、下記で軽く触れておきます。
◎筋肉の成長(筋肥大)目的の場合
筋肉の成長(筋肥大)が目的の場合は「栄養補助」で栄養素を選ぶ必要があります。
体の構成成分となる「アミノ酸」「糖質」
代謝の補助となる「ビタミン・ミネラル」
これらが挙げられます。
巷で流行っている「EAA」なんかがそうですね。
EAAについては、下記の記事で詳しく解説しています。
»【関連記事】最強のイントラドリンク「筋肉の分解を抑える3つの栄養素」
■筋トレ中に摂るべき栄養素7選
ここからは、筋トレのパフォーマンス能力を向上させる栄養素について解説していきます。
効果や摂取量なども、細かく解説していきます。
筋トレのパフォーマンス能力を向上させるために必要な栄養素は下記の7つです。
- 水分
- 糖
- 電解質
- クレアチンHCL
- ベータアラニン
- アルギニン
- クエン酸
一つずつ解説していきます。
①水分
忘れられがちですが、筋トレ中で一番重要な栄養素は「水分」です。
体内の水分を”2%失う”だけで、パフォーマンス能力が著しく低下
“5%失う“と熱中症、脱水
”10%失う“と筋肉の痙攣
”20%失う“と死に至る
このように言われています。
人間にとって水分は”何よりも大切な栄養素”ですので、こまめな水分摂取を心がけましょう。
摂取量
15分の運動で233ml(1時間で1リットル程度)
②糖
人間は「ATP」を材料に筋肉を動かしています。
そのATPを作るのに必要なのが「糖」です。
筋トレをすると、体内に蓄えられているグリコーゲンが消費されます。
グリコーゲンが少なくなると、後半の粘りがなくなりパフォーマンス能力は低下します。
パフォーマンス能力の低下を抑えるためにも、筋トレ中は「糖」を摂るようにしましょう。
筋トレ中は、吸収速度の速い「クラスターデキストリン」がおすすめです。
摂取量
体重×0.3〜0.5g(1時間あたり)
»【関連記事】クラスターデキストリンとマルトデキストリンどっちがおすすめ?
③電解質
電解質(ミネラル)は、主に”筋肉の収縮”に使われます。
筋肉を動かすときは必ず筋肉が収縮しているので当然、電解質の摂取も重要になります。
汗と一緒に、電解質は排出されてしまうので、気トレ中は多めに摂取したほうが良いでしょう。
摂取量
- ナトリウム:40〜120mg
- マグネシウム:40〜120mg
- カリウム:180〜220mg
- カルシウム:80〜120mg
※日本スポーツ協会
»【関連記事】人間に必要な16種類の必須ミネラル「効果・摂取量」
④クレアチンHCL
「クレアチンモノハイドレート」が一番ポピュラーですが、筋トレ中に限っては「クレアチンHCL」を選ぶと良いでしょう。
なぜなら、クレアチンHCLは、吸収速度が30〜45分と速いからです。
クレアチンモノハイドレートは、吸収までに時間がかかるので、筋トレ中の飲み物で摂っても効果が薄いです。
クレアチンの効果を得たいなら、筋トレ中は「クレアチンHCL」が良いでしょう。
摂取量
摂取量の目安:3,000mg
⑤ベータアラニン
ベータアラニンは、短い時間で行う筋トレよりも、”有酸素運動向け”の栄養素になります。
国際スポーツ栄養学会(ISSN)でも、ベータアラニンはパフォーマンス能力を向上させると結論づけていますが、研究は有酸素運動で行っています。
ですので、有酸素運動を行う方には、オススメの栄養素になります。
また、筋トレでも”20回以上回数を行うトレーニング”をしている方には効果があると思います。
実際、僕の知り合いの日本でも有名なボディビルダーの方は、「ベータアラニンは体感があった」とおっしゃっています。
摂取量
摂取量の目安:1,000mg
»【関連記事】安全で効果あり!!ベータアラニンの効果や摂取方法
⑥アルギニン
アルギニンの一番の効果は「血管拡張効果」です。
いわゆる「パンプアップ」ですね。
アルギニンを摂ることにより、血管内皮細胞がやわらかくなり血管が拡張するとされています。
血管が拡張することで、栄養素が運ばれやすくなり、パフォーマンス能力の向上や筋肉の合成に効果的になるのです。
摂取量
摂取量の目安:1,000mg
⑦クエン酸
クエン酸を摂ることにより、グリコーゲンの回復を促進することが可能です。
筋トレ中は、エネルギーの確保のためにグリコーゲンが消費されます。
しかし、クエン酸を摂ることによりインスリン感受性が上がるため、グリコーゲンが回復しやすくなるのです。
また、疲労の原因にもなる乳酸を除去して、体が酸性に傾くのを抑える効果もあります。
疲労回復の観点からも、クエン酸は摂取したほうが良い栄養素と言えるでしょう。
摂取量
摂取量の目安:2,000〜3,000mg
■番外編(運動中のカフェイン摂取)
参考論文:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4213371/#:~:text=Low%20doses%20of%20caffeine%20
上記の記事「低用量カフェインによる運動とカフェイン」によると
運動開始時に「250mg」
運動中にさらに「250mg」
このようなカフェイン摂取の方法で『走行距離が20%増加した』としています。
しかし、カフェインを500mg摂ることになるので、推奨摂取量を超えてしまいます。
「一時的にブーストしたい」
このようなときだけ、この方法を使うと良いでしょう。
■まとめ
今回は、筋トレ中に摂るべき栄養素を7選を紹介しました。
「パフォーマンス能力を向上させる」ということは、筋肉により多くの刺激を与えることになるので「結果的に筋肥大の効果もある」となると思います。
・トレーニング中・競技のパフォーマンス能力を向上したい人
・筋肥大したい人
どちらの人も今回の内容を参考に、筋トレ中の飲み物を作ってみてください。
要点まとめ
- 水分:15分の運動で233ml
- 糖:体重×0.3〜0.5g
- 電解質
ナトリウム:40〜120mg
マグネシウム:40〜120mg
カリウム:180〜220mg
カルシウム:80〜120mg - クレアチンHCL:3,000mg
- ベータアラニン:1,000mg
- アルギニン:1,000mg
- クエン酸:2,000〜3,000mg
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が、あなたのお役に立つことができたのなら幸いです。